ポタフェス2019冬。サウンドアースは、DUNUブランドのダイナミック型イヤホン・LUNAを展示。
これがただのダイナミック型イヤホンではありません。「世界初の100%ピュアベリリウム振動板採用イヤホン」を謳う画期的なモデルです。
ベリリウムはスピーカーの振動板として理想的な素材ながらも、ベリリウムそのものを振動板にすることはこれまでできず、他の素材に蒸着・コーティングして使われてきたことは、オーディオ業界ではよく知られています。
それがついに、イヤホン用の小型とはいえ、100%ピュアベリリウム振動板が開発。それを搭載したのがLUNAです。ハウジングには高純度チタンを使用しています。価格は1,800USドル。海外では2020年の2月ごろには発売されるようです。
ところで、「世界初の100%ピュアベリリウム振動板採用イヤホン」を謳っていますが、日本のイヤホン愛好家ならピンとくるのが、この12月13日に発売されたばかりのfinalの最上位イヤホン・A8000。なんとこれもピュアベリリウム振動板採用イヤホンです。
これにはちゃんと裏があって、どうやらfinalがピュアベリリウム振動板を共同開発した素材メーカーが、他社にもピュアベリリウム振動板を供給しているため、というのが真相のようです。
となると、世界初のピュアベリリウム振動板採用イヤホンはfinalのA8000になるかと思うのですが、そのあたりのことはどうなっているのでしょう。
どちらも20万円クラスで、価格的にも同等。ダイナミック型1基の高級イヤホンという、最近活況を呈しているジャンルでの注目機が一気に2つも登場しました。
ポタフェスではどちらも聴ける状態で展示されただけに、比較した感想もいくつも見られました。全体的にはA8000の完成度の高さを優位に見る向きが多く感じられましたが、A8000をややつまらない優等生的モデルとみるような人にはLUNAが魅力的、というような印象。
いずれにしても、イヤホン業界で確かな実力を備えているDUNUだけに、相当なハイパフォーマンスモデルであることは間違いないでしょう(イヤホン+DUNU)。
2020年3月16日追記
3月16日からフジヤエービックで先行販売し、一般販売は4月16日からと決定しました。オープン価格で、店頭予想価格は18万円前後です。
ユニットの口径は10mm。再生周波数特性は5Hz~40kHz。インピーダンスは16Ω。重量は10.3g。ケーブルはMMCX端子で着脱可能。標準で2.5mmバランス、3.5mmPRO、3.5mmアンバランス、4.4mmバランスプラグも付属。
さらに、USB Type-C対応のDAC・ヘッドホンアンプ「DTC100」も付属。384kHz/32bitのPCMや、DSD256に対応。これはお得。
※ライバルはA8000