FiiO FW3 レビュー・音質情報 FW5 比較・違いは?

FiiO FW3 音質重視型の完全ワイヤレスイヤホン 約1.76万円

FiiOは完全ワイヤレスイヤホン「FW3」を2023年7月28日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は17,600円前後。カラーはDark Gray、White。

音質を追求し、通常はBluetoothチップ内蔵のDACを使うところをあえて、外付けとして旭化成エレクトロニクス製のDAC/アンプ一体型チップ「AK4332」を左右独立構成で搭載。SN比最大106dB、THD+ -96dB、ダイナミックレンジ最大102dBという高い再生品質を実現。

aptX Adaptive 96kHz/24bit(Snapdragon Sound)とLDAC両対応

Qualcomm製Bluetoothチップ「QCC5141」を採用し、Snapdragon Soundに対応。SBC、AAC、aptXに加え、最大96kHz/24bitのハイレゾ音源の再生に対応するLHDCとaptX Adaptiveに対応。伝送遅延を100ms以下に抑えるGame Modeも備えています。Bluetooth 5.2。

音質重視設計ということもあり、アクティブノイズキャンセリング機能は搭載していません。外音取り込み機能もありません。

FiiO製アプリ「FiiO Control App」に対応。接続Bluetoothコーデックの選択やパラメトリックEQの適用、ボリューム調整などが可能。

また、試験的な対応ですが(ベータ版)、アプリ「FiiO Control App」から設定する事で、LDACでの接続も可能。ただし、LDAC接続時は不安定になる、音が途切れる、機器の動作が不安定になる場合があるとしています。

ユニットは自社開発のカーボンファイバー振動板を採用し、サイズは10mm径。エッジ部分には柔軟性の高いPU素材を採用。このユニット自体は、有線イヤホンのFD11(6,600円)と同じものの可能性が高いようです。

イヤホン本体の操作系は片耳当たり2つ、左右合計で4つの物理ボタンを搭載。イヤホン本体に独立したボリューム調整機能を搭載。本体ボタンまたはアプリからの操作が可能です。ボリュームや再生制御に加え、通話の操作や音声アシスタント起動などもボタンで操作できます。

重量は片側約6g、充電ケース込みの総重量は57g。

1度の満充電で合計約21時間(本体最大約7時間 + 充電ケース最大約14時間)の再生を実現。充電時間:約1時間40分。

上位機・FW5と比較しての違いは?

同様の機能性を持ったFW5(実売約2.5万円)の下位モデル。Qualcomm QCC5141のBluetoothチップ、AKM製のDAC・AK4332を独立構成で搭載という、音質や機能を司る回路部分は同様。バッテリー持続時間も同じです。

おもな違いと言えばFW5は2BA+1DDのハイブリッドドライバー構成。Knowles製のバランスドアーマチュアとFiiOが開発したダイナミックドライバーを組み合わせていることです。つまり、イヤホン部がハイブリッド構成のマルチドライバーになっているFW5、ダイナミック型1基のFW3ということです。また、ダイナミックドライバーはFW3とFW5でサイズは10mmと同じですが、素材は異なるものが使われています。

ユニット数が多いぶんFW5の本体重量は片側6.4gと少し重くなっています。筐体のデザインは同様ですが、筐体の素材や仕上げはFW3がダウングレードしているかもしれません。

両機とも、現在、まだ極めて珍しいaptX Adaptive 96kHz/24bit(Snapdragon Sound)とLDAC両対応の完全ワイヤレスイヤホンということでも注目されます。

FW3は機能性ではFW5と同様で、それでいて価格は1万円近く安いのですから、音質は置いておいて、機能面でのコスパはFW3が高いと言えるでしょう。

(参考用:FiiO FW5の紹介記事)

FiiO FW5 レビュー・音質情報
FiiOの音質特化型完全ワイヤレスイヤホン「FW5」(2022年12月に税込み約3万円で発売)。本機の内容と、レビュー・音質情報をお届け。

FiiO FW3 レビューサイト

FiiO FW3 FIO-FW3-DG [Dark Gray] レビュー評価・評判
■最安価格(税込):11,800円 ■店頭参考価格帯:12,519円〜12,519円 ■価格.com売れ筋ランキング:-位 ■満足度レビュー:4.00(2人) ■クチコミ:0件 (※10月29日時点)

FiiO FW3 レビュー(ツイッター・現X)

FiiO FW3 各種レビューから読み取れる傾向

FW3の音質については、全体に歯切れがよく、抜けのよい高音にクリアな中音、締まりのよい低音といった、FiiOに共通のサウンド傾向を持っているようです。解像度や情報量に優れており、総合的なトーンはややクールというのも、いつものFiiOらしいところでしょう。

FW5との比較では、本機のほうがクッキリ感やワイドレンジ感を少し抑えて、肩の力の抜けた自然な方向に舵を切っているようです。これも、FiiOの上位モデルと下位モデルの音質傾向の違いの出し方に沿っている印象です。FW5よりもFW3のほうが好み、バランスがよく聴こえるというユーザーもいそうです。

付属品の充実やビルドクオリティーなども大メーカーとなったFiiOらしく、高く評価されるポイント。

音質最優先のためか、遮音性が低め、そもそもANC機能がないなどは評価を下げる要因ですが、ここは重視する点ではないのでしょう。

ベータ版での提供というLDAC接続対応は、現状のほかのFiiO製品のベータ版対応機と同様で、不安定なようです。LDAC接続目当てで買うのはよく考えたほうがいいかもしれません。

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