生産完了機器情報。X3 2nd generationは中国・FiiO(フィーオ)によるポータブルオーディオプレーヤー(DAP)。2015年5月15日に税抜き実売価格3.4万円程度で発売。
2013年に登場した「X3」の後継機。新たにDSD 5.6MHz音源のネイティブ再生にも対応するなど、機能をグレードアップさせています。
本体サイズは57.7(幅)×96.7(高さ)×16.1(奥行)mm、重量は135g。2インチのTFT液晶ディスプレイ搭載。操作は物理ボタン式。
シーラスロジック製IC「CS4398」をDACに採用。オペアンプにTI製「OPA1642」を採用。電源は2600mAhリチウムイオンバッテリーを内蔵。連続駆動時間が約12時間以上(再生ファイルにより変化)。
DSDは5.6MHzまでのネイティブ再生が可能。PC接続時にはハイレゾ対応USB-DACとしても使用できるのも特徴。ライン出力/同軸デジタル出力も装備。
そのほか、再生可能なファイルは、APE/WAV/FLAC/Apple Lossless/WMA/AIFF/MP3/OGGで、192kHz/24bitまでのファイルが再生可能。
内蔵メモリはないものの、microSDXC対応のカードスロットを1基装備。最大128GBまでのカードが利用可能。
イヤホン出力は3.5mmステレオミニ。
2015年当時にこの価格では十分立派な内容ですが、2021年現在からみると機能面では不満があります。現在では一般的なBluetooth送受信機能やイヤホンのバランス接続ができない点などでしょう。また、Android OSやそれに類するOS機能も搭載していないため、音楽ストリーミングなども利用できません。
一方、microSDカード内の音楽ファイルを聴くというDAP本来の機能であれば、DSDは5.6MHzまでのネイティブ対応、PCM系は192kHz/24bitまでのファイルが再生可能というのは現在でも実用的には十分と言えるレベル。
そして、本機の中古価格は7-8千円程度、場合によっては5千円程度で買えます。2021年現在といえど、7千円程度で本機と同レベルの機能・性能のDAPやUSB-DACを買うのは難しいでしょう。そう考えると本機の中古品はDAPの入門機やサブ機、USB-DACの入門機・サブ機としては使えるものかもしれません。
中古で買う際は、デジタル出力を使う際に必要な、付属のS/PDIF変換用ケーブルの有無をチェックしましょう。無くしやすいうえ、一般性の無いケーブルだからです(本機のデジタル出力を使う予定がない場合は不要ですが)。
本機のレビューはかなりいろいろあります。ただ、発売当時の情報だと古さは否めません。それはわかったうえとしても、本機は当時から極めて音質的評価の高いモデルで、ハイコスパDAPの代表格とされていました。
高級クラスではないDAPながら、自然なサウンドでクラシックもこなせるという評価も広く得ています。この基本的な傾向は2021年だろうが変わらないでしょうから、現在でも十分に使えるDAPでしょう。
2020年の10月に中古で6千円で購入したという人のレビューが、2021年の今日からみると参考になりそうです(DAP+FiiO)。
価格コムのレビュー
https://review.kakaku.com/review/K0000774344/#tab
AVウォッチのレビュー記事
https://av.watch.impress.co.jp/docs/review/review/1106157.html
内容の信頼性の高い著名レビュアーによる記事
https://sandalaudio.blogspot.com/2015/06/fiio-x3-2nd-generation-dap.html