中国・HiBy MusicブランドはDAP新モデル「R2 II」を2023年8月25日に発売しました。オープン価格で、税込みの実売価格は18,900円前後。
最大長辺約70mm、質量70.6gの小型DAP。Android OSは非搭載。SoCにはIngenic「X1000E」を採用。
解像度480×360の2.45インチディスプレイを搭載。バッテリー容量は1000mAhで、高効率なCPUと独自のHiBy OSの組み合わせにより、約15時間の連続再生時間を実現。カラーバリエーションはBlack/White/Redの3色を用意。
DACチップは、ESSの「ES9219C」を搭載。PCM最大384kHz/32bit、ネイティブDSD256の再生をサポートするほか、MQAの8倍デコードにも対応。外部ストレージには最大2TBのmicroSDカードを利用可能。
Bluetoothバージョンは5.1で、コーデックはLDAC/UAT/aptX/AAC/SBCをサポート。Wi-Fi(2.4GHz)機能も備えており、ストリーミングサービスはTIDAL、 Qobuzに対応。その他、OTA ファームウェア・アップデート、無線LANによる音楽転送、Airplay、DLNAなどに対応。
USBポートは、Type-C(2.0)を採用。出力端子として3.5mmヘッドホン出力を1系統搭載。また、日本オーディオ協会がライセンスする「Hi-Res Audio」「Hi-Res Audio Wireless」認証を取得。
音響補正機能として、直感的なスライダー操作で音質を変更できる「MSEB mastering tuning」を搭載。Android端末、およびiPhone用のHibyMusicアプリから本機をリモートコントロールする「HiByLink wireless control」機能も備えています。ほか、内蔵デュアルマイクによるステレオ録音が行えるオーディオレコーダー機能が利用可能。
Android DAPほどではないものの、意外なほど多機能。案外本機だけで現在のハイレゾDAPに必要な再生機能はカバーできるかもしれません。スマホからも本機をリモコン操作もできます。
それでいて、大型化の傾向があるDAP業界にあって、もはや珍しい小型・軽量モデルであり、価格も機能性も考えるとかなり安いと言えます(発売直後にアマゾンのメーカー直販でいきなり1.8万円からの2割引きセールで売られていました)。
ヘッドホン出力が3.5mmのみというのはバランス端子の搭載が当たり前のDAP業界にあっては弱点ですが、ここを割り切ることでこのサイズと価格を実現しているのでしょうから、デメリットと思わないユーザーに向けているのでしょう。
単体で対応できるストリーミングサービスはTIDAL、 Qobuzと日本のメジャーどころがないのは痛いですが、今後国内展開予定で、音質面でも期待されるQobuzメインの予定のユーザーには適しています。
再生音質はDAPとしてはエントリークラスの実力でしょうが、スマホとは比較にならないほどの高音質が期待できます。かなり自由かつ効果的に音質を調整できる「MSEB mastering tuning」も活用したいところです。