12月18日に国内発表がなされるも、採用DACチップや価格は判明していなかったiBasso AudioのDAP新モデル「DX300」。
本国での価格が$1199、搭載DACチップはシーラスロジックの「CS43198」を4基搭載と判明しました。また、FPGAも搭載しているため、DACチップの能力だけでなく、メーカー独自の設計によるデジタル部の高音質化も大いに期待できる構成となっています。バランス回路構成となっているのも最近のDAPの流れどおりです。(「CS43198」はiBassoのDX160のほか、Astell&Kernの「SR15」などで使用されています。この両機では2基搭載しています。)
また、交換可能な新アンプモジュールの搭載も予告されていましたが、今回の発表では、「AMP11」と呼ばれるモジュールが標準搭載されます。これも発表ずみですが、このモジュールには3.5mm/2.5mm/4.4mm径の3つのイヤホン端子に対応できるようになっています。
スマホを思わせる外観・フォルムと、Snapdragon 660に6GB メモリ・128GBストレージを搭載し、Android 9を搭載、6.5インチFHDディスプレイも搭載しているという内容は、実際にスマホ的なDAPを思わせます。実際にこのスペックだとミドルレンジ程度のスマホと同程度のパフォーマンスがあるでしょう。
といっても、本機はあくまで音質重視なDAPであり、これを買うようなユーザーはスマホライクな機能や性能はあまり求めてはいないと思います。
このサイズで、デジタル系とアナログ系の電源を分けるなど、やはり音質重視設計が随所に見られます。
高音質なDAPはとかく、大型重量化しやすい中で、スマホ的なサイズに収めつつ、音質と機能性を追求したDAPは現在でも珍しく、DAP愛好家の間でどのように受け止められるのかは大いに興味深いところです。
日本国内での発売日や価格発表も待たれるところです。