ラックスマンはブランドのエントリークラスのCDプレーヤーを一新。新モデル・D-03Xを12月下旬に発売します。価格は268,000円(税抜)。
最新メカ+フルバランス式、MQA対応プレーヤーであることが特徴。
ディスク再生はCD専用で、SACDには対応しません。また、各種ハイレゾファイル再生対応のUSB-DAC機能を搭載しています。
DACチップはPCM1795を2基。USBと光/同軸の入力をそれぞれ1系統ずつ装備し、USB入力は最大でPCMが384kHz/32bit、DSDが11.2MHz、光/同軸入力は最大で192kHz/24bitのデジタル信号に対応。
またUSB入力はアイソクロナスに加え、Bulk Pet転送(4モード)に対応しており、高品位で安定したファイル再生が可能なことも特徴です。さらに、MQA-CD/MQAファイル再生にもフルデコードで対応。
アナログ出力はアンバランスRCAとバランスXLRが1系統ずつ。
外形寸法は440W×133H×410Dmm(前面ノブ、背面端子含む)で、質量は13.2kg。
この価格でSACDに対応しないのは微妙な印象もありますが、こんなところでしょう。ラックスマンのフルサイズ単品コンポのCDプレーヤーはこれまでSACD対応が基本で、CD専用なのは、コンパクトサイズコンポのネオクラシコシリーズのD-N100とD-N150でした。これらを考えると、フルサイズ単品コンポでのCD専用機の需要があったということかもしれません。
フルサイズのこれまでのエントリー機はD-05uで35万円でSACDプレーヤー対応でした。ただ、SACDはかかるものの、USB入力はPCM192kHz/32bit、DSD5.6MHzまでと、設計時期の古さを感じさせます。
また、D-03Xのほうはやはり、最新モデルとしての話題性はMQA対応。これはSACDとは異なり、従来のCDドライブメカをそのまま使えますし、DAC部分での追加コストも少ないでしょうから、メーカーにとっては低コストでアピールポイントを増やせるありがたい機能かもしれません。
問題はこのような単体CDプレーヤーを買うようなユーザーがMQAをそんなに必要としているかです。MQA-CDを買うならSACDを買うか、ハイレゾファイルを購入したほうがいいような気がしますが。
ソフトメーカーとしてはMQA-CDをピュアオーディオ愛好家に根付かせたいなら、SACD販売もBDオーディオもやめて、ハイレゾ系パッケージソフトはMQA-CDのみにするなどしないと難しいのではないでしょうか。
なお、同時発売の上位モデル・D-10X(120万円)はSACDにも対応しています(SACDプレーヤー+LUXMAN)。