ラックスマンは、MCカートリッジ「LMC-5」を3月下旬に発売しました。ボディカラーはレッド、価格は230,000円(税抜)。
1981年に「LMC-1」、1982年に「LMC-2」を発売して以来、じつに39年ぶりのMCカートリッジの発売。LMCの型番はLinear Magnetic-field Cross発電機構から取られています。
スタイラスにはシバタ針、アルミカンチレバーを採用。マグネットはサマリウム・コバルト。LRの発電コイルを対称に巻いた直巻十字形コイル。コイルは断線に強い範囲で最も細いφ30μmのUEWを採用、線材の方向性も固定。
ボディはアルミ。押出用アルミ合金A6063を使用。
ボディカラーは、ラックスマンのコーポレートカラーである深みのある赤色をアルマイト染色。国内の職人によって一つ一つ組み上げられるとのことで、モノとしての質感も追求しています。
ヘッドシェル、リード線は付属していません。
内部インピーダンスは4.7Ω、適性針圧は2.1 – 2.3g、出力電圧は0.4mV、再生周波数範囲は10Hz – 35kHz。サイズは17W×18.3H×21.3Dmm、質量は8.5g(MCカートリッジ+LUXMAN)。
アナログレコード再生が趣味として復活気味ということですが、ファッション的に導入している層には無縁そうな製品。
となると、やはり従来から本格的にアナロレコード再生を追求しているオーディオ愛好家向けとなりましょう。
本格オーディオ用の機器の価格はこのところ高騰しており、この価格でも中級の上くらいのMCカートリッジとなります。
組み合わせるべきプレーヤーは当然ラックスマンの機器といきたいところですが、なんとPD-171シリーズもPD-151も先ごろ生産終了。つまり、現在、「LMC-5」と組み合わせるべきラックスマン純正のレコードプレーヤーは現行機にはない状況です。これが解消され、新モデルが発売されるかも不明です。
ずいぶんとちぐはぐな状況に思えますが、これもコロナの影響なのでしょうか?