ソニー・ミュージックエンタテインメントは18日、ハイレゾ対応ストリーミング音楽配信サービス「mora qualitas(モーラ クオリタス)」のモバイル版アプリの提供を開始しました。
App Store、およびGoogle Playストアからダウンロード可能で、いずれもアプリは無料。
これで、従来のPC(Windows/Mac)に加え、タブレットやスマートフォンでも高音質ストリーミングが楽しめるようになりました。
モバイル版アプリでは、オフライン再生機能と帯域管理設定が可能になっています。オフライン再生機能を使えば、外出先などでも通信量を消費せずにハイレゾ楽曲再生が行なえます。また、帯域管理設定で、データ通信容量に応じた再生設定が可能。例えば、Wi-Fi接続時にのみハイレゾのストリーミングを楽しむよう設定することで、意図しない通信量の大量消費を防ぐことができます。
iOS版ではビットパーフェクト再生に対応するのも特徴です。
待望のモバイル版アプリ。それにしても、やっとです。本来なら、昨年のサービス開始時にはリリースすべきだったでしょう。遅くても年末までには来ると思っていた人も多く、落胆する人が多かったとともに、無料期間での解約も多数出てしまったようです。
競合のAmazon Music HDに対しては、ハイレゾ楽曲の曲数で大幅に差を付けられていて、ライトユーザー的な人はアマゾンに行ってしまいそうです。しかし、現時点でmora qualitasはアマゾンにはない、排他モードの実装という有利点があり、これがためにmora qualitasに入会し続けている人が少なくないとされているほどです。
モバイルアプリでも音質重視の姿勢は当然で、iOS版ではビットパーフェクト再生に対応することに表れています。Androidはモデル次第でしょうが、これもおそらくビットパーフェクト可能にできるでしょう。
ただ、肝心のAndroid搭載ウォークマンでは、いまだハイレゾストリーミング自体に対応できておらず、同じグループ内であるにも関わらずの連携性の悪さなのか、技術的な問題なのかわかりませんが、対応が急がれるところです。
正直、mora qualitasは将来的なサービスの継続さえ、不安視されている雰囲気ですが、これからの5G時代の到来と、大容量データ通信のいっそうの普及があれば、DSDやPCMでのさらなるハイスペックでのストリーミングサービスもできるのではないでしょうか。
DSDストリーミングとなれば、さすがのアマゾンでもやってこないような気がしますし、mora qualitasの生き残りのチャンスは出てくるような気がします。
まずはそこまで考えられるほど、サービスを維持して拡大する必要がありますが。