Noble Audio FALCON MAX 約4.4万円のANC搭載完全ワイヤレスイヤホン
Noble Audioはアクティブノイズキャンセリング機能搭載完全ワイヤレスイヤホン「FALCON MAX」を2023年12月29日に発売。オープン価格で税込みの実売価格は4.4万円程度。
xMEMS製「Cowell」MEMSドライバーを搭載
Noble Audio FALCON MAXは、Noble Audioとして初採用となるxMEMS製「Cowell」MEMSドライバーを搭載しています。
xMEMSとは、Micro Electro Mechanical Systems（微小電子機械システム）の略で、MEMS技術を用いて作られた超小型振動板を採用したドライバーです。
Cowellドライバーは、MEMS技術による小型化と、音響工学に基づいた設計を組み合わせることで、従来のMEMSドライバーよりも高音質を実現しています。
xMEMSドライバーは、従来のMEMSドライバーに比べて高域再生性能と歪み低減に優れたドライバーです。
低域は10mm径複合素材ダイナミックドライバー「Dual-Layered LCP Driver」を採用
Noble Audio FALCON MAXは、低域には10mm径複合素材ダイナミックドライバー「Dual-Layered LCP Driver」を採用しています。このドライバーは、LCP振動板とチタン振動板を組み合わせることで、高音質と高耐久性を両立しています。
LCPとは、Liquid Crystal Polymerの略で、液晶ポリマーの一種です。Dual-Layered LCP Driverは、LCP素材の振動板を2層重ねることで、従来のダイナミックドライバーよりも低音域の再生に優れています。また、振動板の周囲を剛性の高い素材で囲むことで、歪みを抑制し、高音域の再生も向上させています。
Qualcomm製SoC「QCC5171」を搭載
Noble Audio FALCON MAXは、Qualcomm製SoC「QCC5171」を搭載しています。QCC5171は、Bluetooth 5.2に対応した高性能SoCで、aptX AdaptiveやLDACなどのハイレゾコーデックにも対応しています。
また、Qualcomm独自の「Qualcomm TrueWireless Mirroring」に対応しており、左右のイヤホン間で音声信号を常に同期させることができます。これにより、左右のイヤホンの音のずれを抑え、より自然な音場を実現しています。
幅広い対応コーデック
コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX Adaptive(24/96, Lossless, LowLatency)、LDAC(330kbps, 660kbps, 990kbps, Adaptive)、LC3(LE Audio時)に対応
Noble Audio FALCON MAXは、SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive、LDAC、LC3の6つのコーデックに対応しています。aptX AdaptiveやLDACなどのハイレゾコーデックに対応することで、高音質な音楽を楽しむことができます。
また、aptX Adaptiveは、音質と遅延のバランスを最適化する機能です。音質を重視するときは音質モードに、遅延を重視するときは低遅延モードに切り替えることで、さまざまな環境で快適に使用することができます。
快適性や音質を向上させる第3世代「Adaptive ANC」を採用
Noble Audio FALCON MAXは、快適性や音質を向上させる第3世代「Adaptive ANC」を採用しています。このANCは、周囲の騒音を検知して、適切なノイズキャンセリングレベルを自動で調整します。
Noble Audio製品史上最高レベルの外音取り込み品質を目指して、「Full-band ambient mode」を搭載
Noble Audio FALCON MAXは、Noble Audio製品史上最高レベルの外音取り込み品質を目指して、「Full-band ambient mode」を搭載しています。このモードは、周囲の音を自然な音質で取り込むことができるため、会話や周囲の状況を把握するのに便利です。
このように、Noble Audio FALCON MAXは、音質、機能性、使い勝手など、さまざまな面で優れた完全ワイヤレスイヤホンと言えるでしょう。特に、xMEMSドライバーや第3世代「Adaptive ANC」などの新技術を採用したことで、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは実現できなかった高音質や快適なリスニング体験を実現しています。
LDACとaptX系コーデックの両方に対応する意義
Noble Audioの完全ワイヤレスイヤホン・FALCON MAXは、世界ではじめてLDACとaptX系コーデックの両方に正式対応するモデルです。このことの意義や利点を解説。
LDACとaptX系コーデックの両方に正式対応するFALCON MAXの利点は、以下の3つが挙げられます。
1. 音質の向上
LDACとaptX系コーデックは、どちらもハイレゾ音源の再生に対応しています。LDACは最大96kHz/24bit、aptX HDは最大576kbpsの伝送に対応しており、従来のBluetoothコーデックよりも高音質な音楽を楽しむことができます。
FALCON MAXは、LDACとaptX系コーデックのどちらでも高音質な音源を再生できるため、音質にこだわるユーザーにとってメリットとなるでしょう。
2. 幅広いデバイスとの互換性
LDACは、Androidで多く対応しているコーデックです。一方、aptX系コーデックは、AndroidデバイスだけでなくPCなどでも対応しているコーデックです。
FALCON MAXは、LDACとaptX系コーデックの両方に正式対応しているため、幅広いデバイスで使用することができます。
3. ユーザーの選択肢の拡大
LDACとaptX系コーデックは、それぞれ異なる音質特性を持っています。LDACは、高音質を重視したコーデックであり、aptX系コーデックは、低遅延を重視したコーデックです。
FALCON MAXは、LDACとaptX系コーデックの両方に正式対応しているため、ユーザーは自分の好みに合わせてコーデックを選択することができます。
具体的には、高音質重視のユーザーはLDACを、低遅延重視のユーザーはaptX系コーデックを、それぞれ選択することができます。
このように、FALCON MAXはLDACとaptX系コーデックの両方に正式対応することで、音質の向上、幅広いデバイスとの互換性、ユーザーの選択肢の拡大という3つの利点を実現しています。
Noble Audio FALCON MAX 仕様など
ドライバー構成 ハイブリッド型（MEMS+DD）
ドライバー詳細 xMEMS製 Cowell MEMS Driver 1基、10mm径 Dual-Layered LCP Driver 1基
再生周波数帯域 20Hz – 48kHz
SoC QCC5171
接続方式 Bluetooth
Bluetooth仕様 Ver.5.3
Bluetoothプロファイル A2DP, AVRCP, HSP, HFP
マルチポイント 対応（2台まで同時接続）
マルチペアリング 対応
片耳使用 対応
対応コーデック SBC, AAC, aptX, aptX Adaptive(24/96, Lossless, Low Latency), LDAC(330kbps, 660kbps, 990kbps, Adaptive), LC3(LE-Audio時）
BLE (Bluetooth Low Energy) 対応
連続再生時間 ANC OFF+音量60%時=約5.5時間、ANC ON+音量60%時=約4.5時間
ケース充電時間 約2時間以下（USB充電時）、約4時間以下（ワイヤレス充電時）
イヤホン充電時間 約1.5時間
通話機能 有（aptX Voice、通話時cVcノイズキャンセリング対応）
バッテリー容量 イヤホン本体 約50mAh、充電ケース 約600mAh
イヤホン本体重量 約5.5g/個
充電ケース重量（イヤホンを含まず） 約39.5g
付属品 充電ケース／ポーチ／イヤーピース(メモリーフォーム：S/M/L)／充電用USBケーブル／クイックスタートガイド
Noble Audio FALCON MAX レビューサイト
Noble Audio FALCON MAX 各種レビュー・評価から読み取れる音質の特徴と評価
Noble Audio FALCON MAXの各所での音質評価からは、以下のポイントで分析・考察できます。
1. 高音の伸びと自然さ
FALCON MAXの音質評価で最も多く見られる評価は、高音の伸びと自然さです。高音が伸びやかで、しかも線が細くならない自然で歪みのない音質が魅力だと評価されています。
これは、FALCON MAXに採用されたxMEMSドライバーの恩恵と考えられます。xMEMSドライバーは、従来のドライバーに比べて高域再生性能と歪み低減に優れているというドライバーです。そのため、FALCON MAXは、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは実現できなかった、伸びやかで自然な高音を実現しているのでしょう。
2. 高音質
FALCON MAXは、実売4万円代の完全ワイヤレスイヤホンの中では最高峰の高音質という評価もされています。レンジ感、解像度、中低域の音質なども他社の音質重視モデルと同等で、全体的にバランスの取れた高音質を実現しています。
3. 音の響き感や艶などについて
FALCON MAXの音質評価では、音の響き感が薄い、スッキリ傾向といった評価も見られます。悪く言えば地味で淡々と分析的に鳴らしているような音質という評価もあります。
これは、xMEMSドライバーの特性によるとも考えられます。xMEMSドライバーは、歪み低減を重視したドライバーです。そのため、FALCON MAXは、音の響き感や艶よりも、歪みのないクリアな音質を重視したチューニングが行われていると考えられるからです。
4. 音質面でおすすめのユーザー
FALCON MAXは、MEMSドライバーによる高音質サウンドを楽しみたいユーザーにおすすめのモデルと言えるでしょう。
高音の伸びと自然さに魅力を感じているユーザーや、実売4万円代の完全ワイヤレスイヤホンの中で最高峰の高音質を求めているユーザーにおすすめです。
ただし、艶や音の響き感が薄いため、音の厚みや温かみを求めるユーザーには物足りなく感じるかもしれません。
このように、FALCON MAXは、MEMSドライバーによる一味違う高音質サウンドを楽しむべきモデルと言えるでしょう。
Noble Audio FALCON MAX 音質以外の評価では
Noble Audio FALCON MAXの音質以外の機能性などの評価から、以下のポイントで分析・考察できます。
1. ANC性能
FALCON MAXのANC性能は、まずまずという評価が多いです。電車やバスの走行音などの低域ノイズは比較的抑えることができますが、人の声などの中高域ノイズは完全には消すことができません。
WF-1000XM5のような強力なANC搭載機と比べると、ANC性能は劣ると言えるでしょう。
2. 無音時ノイズ
FALCON MAXでは、無音時にジリジリというノイズが聴こえる場合があるという評価も見られます。こうしたノイズが気になる向きは実機で確認するとよいでしょう。
3. バッテリー持ち
FALCON MAXのバッテリー持ちは、1回の充電で約5時間と、同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンとしてはやや短いと言えるでしょう。
ケースでの充電を含めると、最大24時間の使用が可能ですが、長時間の使用には注意が必要です。
4. 音漏れ
FALCON MAXは、音漏れが多いという評価も見られます。これは、イヤホンの構造やイヤーピースの形状によると考えられます。
音漏れが気になる場合は、イヤーピースを耳にしっかりとフィットするように調整することで、ある程度改善することができます。
5. 通話性能
FALCON MAXの通話性能はあまり良くないという評価もあります。相手の声が聞き取りにくい、自分の声が相手に聞こえにくいなどの問題が報告されています。
通話性能を重視するユーザーは、別の機種を検討した方が良いかもしれません。
6. イヤーピース
FALCON MAXは、ウレタンイヤーピース使用が前提のような音や作りになっているため、他のイヤーピースを使いたい人は要注意です。
他のイヤーピースを使用した場合、音質や装着感に影響が出る可能性があります。
Noble Audio FALCON MAX 総合的な判断
このように、FALCON MAXは、4万円代の完全ワイヤレスイヤホンとして、音質は高評価を得ており、高音質を重視するユーザーにはおすすめのモデルですが、ANC性能やバッテリー持ち、音漏れ、通話性能など、他の部分で気になる点もあります。購入を検討する際には、これらの点を考慮して判断することが大切です。
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