PHILIPS(フィリップス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホン「TAUT102」
TP Visionは、PHILIPS(フィリップス)ブランドの完全ワイヤレスイヤホン「TAUT102」を7月22日に発売します。オープン価格で税抜きの予想実売価格が6,200円前後。
ハイコスパなイヤホン・SHE9700シリーズや、高音質なヘッドホン・Fidelio Xシリーズで有名なフィリップスでしたが、イヤホンやヘッドホン事業(というかオーディオ事業)の体制が以前とは変わっていて、イヤホン・ヘッドホンは縮小気味で残念に思っていたところに新製品の発表がありました。
今回、同じ発売日で、ネックバンド型Bluetoothイヤホン「TAPN505」が16,800円前後、ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドフォン「TAPH805」が20,800円前後で発売となることも同時に発表されています。そちらも別個に紹介したいとは思いますが、ここでは「TAUT102」をご紹介します。
「TAUT102」はフィリップスブランドで日本国内発売される完全ワイヤレスイヤホンとしては初となる記念すべきモデル。海外では第1作「SHB4385BK」、第2作「SHB2505」が発売されていましたが、国内正式発売されていませんでしたから。
大手メーカー製の完全ワイヤレスイヤホンとしてはかなりリーズナブルな価格であるのも特徴で、SHE9700シリーズ以来の立ち位置を思い起させます。
筐体、充電ケースともに小型軽量に設計されているのが売り
筐体、充電ケースともに小型軽量に設計されているのが売りとしています。写真で見てもたしかにイヤホン本体も充電ケースもなかなか小さいようです。重量のスペックはわかりませんが。
イヤホンとしてはネオジム磁石を使用した6mm径のダイナミック型ユニットを採用。小口径のユニットを使っていることからも筐体の小型化に注力していることがうかがえます。周波数特性は20Hz〜20kHz。インピーダンスは16Ω。数値的にはごく普通ですが、フィリップスは数値に表れない領域での自然な高音質に定評があるので、完全ワイヤレスイヤホンでもそれが実現できているかが注目です。
楕円形の音導管の採用などにより、高い遮音性と快適な装着性を実現しているとしています。フィリップスのこうした「人間工学的」設計は他のメーカーよりも定評があるので、期待はできそうです。
対応コーデックはSBCのみも使い勝手はよさそう
Bluetooth 5.0準拠で、プロファイルはA2DP/AVRCP/HSP/HFPをサポート。このあたりは一般的。対応コーデックはSBCのみ。ここは大手メーカーとしては安いから仕方ないという面はありましょうが、中国メーカーであればAACやaptXにも対応しているのは当たり前ですから、もう少し頑張って欲しかったところです。
操作はタッチセンサー式。これはリーズナブルな割には立派な装備です。エコーキャンセル機能付き内蔵マイクを備え、Siri/Google アシスタントなどの音声アシスタントにも対応するのもまずまず。さらに、片耳だけでの使用も可能。通話用やヘッドセット用としては使えそうです。
バッテリー持ちの悪さが弱点
最大連続再生時間は約3時間で、充電ケース併用では最大12時間再生。これは2020年の今、発売される完全ワイヤレスイヤホンとしては驚くほどのロースペック。まるで数年前です。筐体の小型化と充電ケースの小型化の影響でしょうか。それにしても、中国の無名メーカーでもこれ以上の再生時間が当たり前ですので、再生時間を重視するなら厳しいと言わざるを得ません。
音質面での頑張りは期待できる?
なお、海外では2019年秋には発売されていて、すでの多くのユーザーレビューや評価があります。全体的にはバッテリー持ちの悪さは弱点ながらも、価格を考慮すると音質面、通話品位面は高く、さすがに音質面での実力、コスパは高いようです。フィリップスは電池持ちの悪さを承知のうえで、あえて音質重視設計でこのスペックにまとめた可能性もありそうです。
実際、前作の「SHB2505」でも同じく本体3時間とバッテリー持ちは悪いものの、輸入品を購入した日本人の感想では、音質面での評価がかなり高い印象です。
電池持ちの悪さだけで無視や酷評せず、音質面でのチェックが大いに必要なモデルのような気がします(完全ワイヤレスイヤホン+PHILIPS)。
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