伊藤屋国際は、同社が取り扱う、中国・SHANLINGブランドからイヤホンの新製品・ME500を9月27日に発売しました。オープン価格で実売価格は35,000円程度(税込み)。
ブランド初のハイブリッド型構成で、すでに発売済みのダイナミック型イヤホン・ME100の上位モデルとなります。
ユニット構成はダイナミック型1基とBA型2基。
10mm径のナノコンポジットダイアフラム(PU+PEEK 複合素材振動板)ダイナミックドライバーを採用。Knowles製BAドライバー(TWFK-30017)を搭載。両ドライバーによって、低域から高域までクリアで解像度の高いサウンドが楽しめるとしています。
基本スペックは再生周波数帯域:20 – 40,000Hz、感度:111db/mW、インピーダンス:18Ω、ケーブル長:1.3m、重量:12.5g。
40kHzまで伸びた高域からもわかるようにハイレゾ対応相当の実力を持ち、実際に日本オーディオ協会によるハイレゾロゴも取得しています。
ハウジングは真鍮の単一ブロックから削り出した高品位なもの。内部共振と歪みを抑制する特性を持ち、ドライバーの能力をじゅうぶんに発揮できるよう加工しているとしています。表面に鏡面加工を施した美しい仕上がりでデザイン面にも力を入れています。
リケーブルが可能で、コネクターはMMCX、プラグは3.5mmステレオミニ。付属ケーブルは、高純度無酸素銅と銀コート無酸素銅を採用したハイブリッド品で8芯構造。MMCX規格なので、バランス接続にも簡単に対応できます。
5種類もの豊富なイヤーピースが付属。付属品だけでも好みの装着感をかなりこだわって追求できそうです。クリーニングツールとメタルキャリングケースも付属します。
ME100については今年の2月にSHANLING創立30年を記念して発売されたイヤホンで、実売価格は16,800円程度。ME500でも使われているナノコンポジットダイアフラム(PU+PEEK 複合素材振動板)ダイナミックドライバーを採用。やはり40kHz再生をクリアし、ハイレゾ対応認証も取得しています。
アルミニウム合金のハウジングはME500に似たデザインで美しいもの。MMCXリケーブルに対応。こちらも4種類のイヤーピースを付属と充実。携帯用ケースはレザー調の美麗なもの。
ME100とME500を比較すると、価格差に伴う音質面での絶対的な違いはありましょうが、見た目やスペック、使いやすさにおいてはME100が健闘しているように見えます。
DAPではすっかり日本でも有名になったSHANLINGですが、イヤホンはまだ製品数も少ないこともあって、あまり話題になっていません。それでも、似たようにDAPメーカーながら、イヤホンを出し始めたFiiOは次第に人気を高めていますから、SHANLINGも実力次第ですが、これから十分にイヤホンの人気メーカーになれる可能性はあります。
ME100の次が一気に数字が飛びましたが、今後、ME200や300はあるのでしょうか?はたまた、ME600以上のモデルが出るのかもしれません。
やはり、SHANLING製のDAPとの音質マッチングが良いと想像されます。SHANLING M0のようなコンパクトでエントリークラスのモデルでもうまく鳴るとよいですね。
アメリカの高級イヤホンメーカーのハイエンド機のBAドライバーがKnowles(とかってに思われていたところ)Bellsingであったということが、KnowlesがBellsingを訴えたことで発覚するという事態が先ごろありました。かなりの高級機でも、表示義務がないために、どのメーカーのBAドライバーを使用しているのかユーザーはわからないという現状はあります。
その点、FiiOやSHANLINGはどのメーカーのBAドライバーを使用しているか明確にしています。このことだけが有利に働くとも言えませんが、今、中国のオーディオメーカーに勢いがあるのは間違いありません(イヤホン+SHANLING)。