「HT-S100F」と「HT-S200F」はソニーのサウンドバーのエントリークラス機。2018年にそれぞれ23,000円前後、28,000円前後で発売されました。
どちらもテレビの前に置いて使う細長いサウンドバータイプのモデル。この2モデルを比較しての違いを交えながら、両機の内容・特徴をご紹介。
出典:Amazon
出典:Amazon
最大の違いは、低音増強用のサブウーファーの有無。「HT-S200F」のみサブウーファーを搭載しているので、低音再生能力は「HT-S100F」よりも高いということになります。
なお、サブウーファーとは言っても、別筐体のサブウーファーではなく、サウンドバーの内部に搭載した内蔵タイプです。
「HT-S200F」はフロントの両端に46mm径のユニットを配置。さらに、70mm径のサブウーファーを1基、下向きに搭載。出力は、フロントが25W×2、サブウーファが30W×1で、合計80W。
「HT-S100F」はフロントの両端に25mm径のツイーターを装備。その隣に、48×90mm径のウーファーを搭載、合計4ユニットを搭載。総合出力は100W。アンプはいずれも省スペースで大出力が発生できるD級タイプのS-Masterデジタルアンプを搭載。
「HT-S100F」の外形寸法は900×88×64mm(幅×奥行き×高さ)。重量は2.4kg。
「HT-S200F」の外形寸法は580×95×64mm(幅×奥行き×高さ)。重量は2.3kg。
サイズについては、意外にも「HT-S200F」のほうが横幅が小さく、前から見るとコンパクトです。一方、「HT-S100F」は横幅900mmと幅広ですが、奥行きはS200Fよりもスリムな88mmに抑えています。
テレビとの組み合わせという意味では「HT-S200F」のほうが小さいテレビとの組み合わせに向き、「HT-S100F」は大型テレビに向いている印象です。
出典:Amazon
どちらもHDMI端子を備え、ARCに対応。光デジタル入力も搭載。
どちらもフォーマットはドルビーデジタル、リニアPCM、AACに対応。DTSには非対応。
「HT-S100F」はサラウンド機能として、S-FORCEフロントサラウンドを搭載。
「HT-S200F」はサラウンド機能として、S-FORCE PRO フロントサラウンドを搭載し、映画/ミュージック/スタンダードの3種類からサウンドフィールドを選択する機能も搭載。「HT-S200F」のほうがサラウンド機能としては充実しています。
「HT-S100F」はブラックのみですが、「HT-S200F」のカラーバリエーションはチャコールブラックとクリームホワイト。
どちらもBluetooth受信機能を備え、スマートフォンなどと接続し、ワイヤレススピーカーとして使うこともできる。コーデックはSBCをサポート。
USB端子も備え、USBメモリに保存したWAV/AAC/MP3/WMAの再生も可能。48kHz/24bitまでの対応。リモコンも付属。
HDMIのCEC連携機能を利用すると、テレビリモコンの音量操作で、本機の音量を操作することができます。
どちらも価格を抑えたベーシックモデルながら、ツボを押さえた設計で機能面も含め、全体のバランスがうまくまとまっている印象です。
発売当初は5千円ほどの価格差でしたが、2021年4月現在、「HT-S100F」は実に発売当初の半額程度の実売1.1万円程度、「HT-S200F」は2.3万円程度と1万円以上の差となっています。
このため、音質はともかく、機能面ではそれほど違いのない2モデルだけに、「HT-S100F」のほうが人気があります。さらに、この2モデルのなかでの人気があるというだけでなく、「HT-S100F」は価格コムのサウンドバーのランキングで1位(2021年4月中旬時点)になるほどです。
どちらのモデルもそれほど高度な機能や驚くような高音質、というわけではないでしょうが、薄型テレビの音質を強化し、ホームオーディオとしても活用するといった用途には十分に使えるでしょう。
とりあえず、安くてコスパのよいサウンドバーということであれば、「HT-S100F」のほうがよさそうではあります(サウンドバー+SONY)。