全部入りとも称されるソニーの完全ワイヤレスイヤホン・WF-1000XM4が6月25日に税込み実売約3.3万円で発売。業界最高水準を謳う強力なアクティブノイズキャンセリング(ANC)性能も売りですが、ANC性能の高い完全ワイヤレスイヤホンというと、BoseのQuietComfort Earbudsです。
当然、ANC性能に注目するユーザーの間では両機を比較しての結果についていろいろな感想や意見が交わされています。
両機のそれぞれの内容を踏まえた上で、購入者の比較レビュー・感想や、ニュースサイトなどの比較記事などを参考に、両機の違いに迫りたいと思います。
「WF-1000XM4」の詳しい内容についてはこちらでもご紹介済み。
ポイントとしては完全ワイヤレスイヤホンとしてはじめてLDACコーデックに対応したこと。そのほか、SBC/AACコーデックをサポート。AI技術を活用してリアルタイムで音楽を解析し、最適なハイレゾアップスケーリングを行う「DSEE Extreme」にも対応。また、Hi-Res Audio Wirelessロゴ認証の取得に加え、立体音響「360 Reality Audio」の認定モデルになっています。専用アプリでの音質調整も細かく可能。また、アプリでは装着状態の最適化も可能。
ドライバーユニットには、専用設計の6mmダイナミックドライバーを採用。スピークトゥチャット機能(話し始めると自分の声に反応して外音取り込みモードに切り替わる)も新搭載。
電池持続時間(連続音声再生時間)は、イヤホン単体で最大8時間(NCオン)/12時間(NCオフ)、ケース併用時で最大24時間(NCオン)/36時間(NCオフ)。
一方のBose QuietComfort Earbudsは2020年10月に税別3万円で発売。アクティブノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン。「周囲のノイズを完全にシャットアウト」するという「フルノイズキャンセリング」を謳う、強力な騒音低減能力が売り。
11段階のノイズコントロール機能を装備。「トランスペアレンシー」と呼ぶ外音取り込み機能を搭載。
Bluetoothはバージョン5.1。対応コーデックはSBC・AAC。イヤホン本体はIPX4相当の防滴・防汗性能を装備。操作はタッチ式。
バッテリー駆動時間はイヤホン本体で最大6時間、充電ケースとの併用で合計最大18時間の利用が可能。15分のクイックチャージで最大2時間の連続再生が可能。充電ケースは、Qi規格のワイヤレス充電マットに対応。
ソフトシリコン製イヤーチップ「StayHear Maxチップ」も付属。ボディカラーは、トリプルブラック、ソープストーン。
内容をおおまかに見てみると、ソニーの多機能性や高音質志向は明らか。BoseはANC機能の開発メーカーであり、常に業界最高水準のANC性能を持つ機器を販売し続けてきただけに、この点ではソニーであっても譲れないように見えます。
https://twitter.com/ShotalogMono/status/1408251248910897152″ >2021/06/25 11:30:36
https://twitter.com/semimaruP/status/1408339170997776384″ >2021/06/25 17:19:58
https://twitter.com/uskez/status/1408768448931368962″ >2021/06/26 21:45:46
https://twitter.com/rome_let/status/1409815959511072769″ >2021/06/29 19:08:12
以上の両機の比較記事、レビューなどを総合的に判断すると、ANC性能の絶対値のようなものはQuietComfort Earbudsが上回っている印象。とにかく騒々しいところで、より騒音を低減したいならBoseが適しているようです。
ただ、ANCを強めたときに耳に感じる違和感はBoseのほうが大きいと感じる場合はあるようです。調整は可能ですが。
屋外で完全ワイヤレスイヤホンを使用する際に重視される「外音取り込み機能」についてはQuietComfort Earbudsが上回っているようです。どうもWF-1000XM4はBoseに限らず、外音取り込みの品位が他のイヤホンよりも劣っていると言われることが多いようです。
音楽再生の音質についてはWF-1000XM4が優れているようです。WF-1000XM4は好みの音質にアプリで細かく調節できるのもアドバンテージでしょう。ハイレゾ対応、ハイレゾ化アップコンバートなど、高音質のための装備、機能も満載です。
フィット性については、WF-1000XM4のほうが汎用的なイヤーピースも使え、フィット感を適切に調整できるアプリもあるので、WF-1000XM4のほうが有利のようです。
ただ、QuietComfort Earbudsは密閉度のやや低いインナーイヤー的設計であり、WF-1000XM4は密閉度の高いカナル型。となると、ランニングなどの動きのある状態で振動が耳に伝わりやすいのは密閉度の高いWF-1000XM4になりかねません。スポーツ時に使用する場合はBoseのほうがいいかもしれません。もともと、Boseはスポーツ時にも快適に使えるイヤホンの設計に長けており、このあたりではアドバンテージがあるようです。
本体、充電ケースを含めた携帯性はWF-1000XM4のほうが有利のようです。QuietComfort Earbudsはややこの要素を犠牲にしてもANC性能やスポーツ時の使いやすさを優先しているようです。