Victor EX-D6 ウッドコーン採用の一体型コンポ
EX-D6はJVCのVictorブランドによる振動板に “木” を採用したウッドコーンスピーカー搭載の一体型コンポーネントシステム。2020年12月発売。税込みの実売価格は6万円程度。
同社ウッドコーンオーディオ製品として初の一体型スタイルを採用しているのが特徴。CD/ラジオ/Bluetooth/USBを備えたオールインワン仕様で、幅広い音楽ソースに対応可能。450×290×136mm(幅×奥行き×高さ)の箱型。重量は7.05kg。
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一見、ラジカセ(現在はCDラジオですが)のようにも見えますが、電池駆動できるのがラジカセタイプのオーディオとすれば、本機はAC電源専用。そこがラジカセとの違い。これにより、電源のない屋外では使えませんが、AC電源から豊富な電力を取れるため、アンプの最大出力は20W+20Wと電池駆動タイプとはレベルの違う大出力を実現しています。これだけの出力があれば、デスクトップだけでなく、ある程度の広さの部屋も十分な音量で楽しめます。
搭載するウッドコーンスピーカー
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搭載するウッドコーンスピーカーは、φ8.5cmフルレンジユニットを2基採用。サウンドは定位感の良さとキレのある表現力を可能にし、艶のある美しい中高域と豊かな低域再生を実現するとしています。
ユニット磁気回路の後部にウッドブロックを装着し、装着位置の最適化によりダクトから生じる不要な高域成分を制御。また磁気回路にはポールピース上部に銅キャップを採用し高域特性を向上させ、歪みを抑えてクリアなサウンドを実現。ボイスコイルはエネルギー効率を高める4N-平角4層線を採用。一体型コンポとしては奥行のある設計のため、スピーカー容量やバスレフポートの長さの余裕なども音質的に有利な要素となっています。
Bluetoothやラジオ、タイマーなどの機能
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Bluetoothはバージョン5.0。プロファイルはA2DP/AVRCP、受信コーデックはSBC/AAC/aptXに加えて、高音質のaptX HDと低遅延のaptX LLもサポート。またBluetooth送信機能も備え、ワイヤレスヘッドホンやイヤホンに接続して楽しむこともできます。なお送信時のバージョンは5.1、対応プロファイルはA2DP、コーデックはSBCのみ。
ラジオはAM/FMとワイドFMに対応。他、機能面ではリピート再生やランダム再生、曜日指定などができるタイマー再生、タイマー録音機能などを搭載。スリープタイマーや15分間無操作で自動電源OFFとなるオートパワーセーブ、Bluetooth接続時に電源ONとなるスタンバイ機能も備えています。
内容についての感想・考察
意外にもウッドコーンオーディオ製品として初の一体型。これまでのセパレート型コンポスタイルにやや敷居の高さを感じていた方にも親近感のわく、ライトユーザーよりの製品と言えそうです。
一方、内容的には手抜きはなく、実際にはセパレート型コンポをうまく一体型にまとめたような印象。
機能面でもハイレゾ再生とBluetoothと現代のトレンドを取り入れつつ、CD、ラジオといった伝統的なソースにも対応しており、汎用性の高さもポイント。ハイレゾ再生がDSDに対応しないのは残念。PC接続でのUSB-DAC機能やネットワークオーディオプレーヤー機能も非搭載。また、単体で各種ストリーミングサービスに対応することや、音声アシスタントに対応するところまでできていれば最新のオーディオとしてより魅力は高まったことでしょう。
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