イヤホン、ヘッドホンを中心としたポータブルオーディオの祭典・「ポタフェス」2019が12月14日、15日に開催されています。
伊藤屋国際では、同社が扱うAUGLAMOUR、DUNUなど多くの中国メーカーの製品を展示。
このなかで気になったのは、xDuooのコンパクトなUSB-DAC/ヘッドホンアンプ「Link」。近日に約8,000円程度で国内正規発売される予定というリーズナブルなモデル。
最近増えている、ケーブルアダプターのようなスリムでコンパクトなUSB-DAC/ヘッドホンアンプ。Androidを中心にしたスマホとの接続を意識しているためのようです。本体重量は15g。
このサイズと価格で384kHz/32bitとDSD256にネイティブ対応と、対応スペック的には十分。使用DACチップはES9118EC。USBポートはType-Cを採用と、最新機らしい設計。バッテリーは搭載しておらず、接続元からの電源供給で動作します。イヤホン端子は3.5mm径アンバランスのみ。
内容、価格的に思い浮かぶのはiBasso DC02。搭載端子、対応スペックなどほぼ同じ。重量はDC02が軽量。海外での定価はLinkが$49.99で、DC02は$59.99。DACチップはDC02は旭化成エレクトロニクスのAKM4493を積んでいます。
では、どこが違うかというと、ヘッドホンアンプの出力と対応インピーダンスです。DC02は113mW@32Ωと一般的なインピーダンスの場合は、なかなかのパワー。一方、Linkは32mW@32Ωとポータブル機器の一般的な数値。ただ、Linkは600Ωものハイインピーダンス駆動に対応しているとのこと。DC02は明示していないものの、数百Ωといった入インピーダンスには対応していないようです。
となると、Linkは海外製の開放型ヘッドホンに多い、ハイインピーダンスのヘッドホンを、Androidスマホなどで手軽に聴くために有用な機器と言えるかもしれません。
ただ、iBassoは高品位なDSD音源での安定再生を可能にする専用ドライバーの提供やAndroid使用時に起こる、ソフトウェアボリュームでの音質劣化を防ぐ64段階のハードウェアボリュームコントロールが可能な専用アプリ「iBasso UAC」を用意するなど、ハイクラスのDAPの開発でのノウハウも生かされているメリットがあるので、Linkも同様の装備がないと、このあたりにこだわるユーザーには気になるところでしょう。
なお、LinkはDC02にはない、本体でのボリューム調整ボタンがあります。手元でボリューム調整したいというのであれば、Linkのほうが有利です(USB-DAC/ヘッドホンアンプ+Xduoo)。