茶楽音人 Co-Donguri 雫 s2
TTRは、「茶楽音人(さらうんど)」ブランドのカナル型イヤホン「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) s2」を7月23日に発売します。オープン価格で、税抜3,150円前後での実売が予想されます。
「5千円以下のハイレゾ対応高音質イヤホン」名機「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」の後継機
2016年に税抜き実売価格4,600円程度で発売された「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」の後継機です。「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」はモデル名のどんぐりが示すような木の実を思わせる独特な形状と、当時の価格帯では珍しいハイレゾ対応、なにより、価格を超えた高音質で、「5千円以下のハイレゾ対応高音質イヤホン」というジャンルを開拓した記念碑的なイヤホンです。
Donguriシリーズはその後も、バランス接続対応モデルなどバリエーションも増えていました。
ただ、「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」発売以降、他メーカーも5千円以下のゾーンにハイレゾ対応をはじめとするハイコスパイヤホンを続々投入。中華イヤホンのハイブリッド機なども加わり、「5千円以下のハイレゾ対応高音質イヤホン」で茶楽音人の存在感は相対的に低下していた印象です。
今回、4年の時を経て原点ともいえる「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」の正統的な後継機である「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) s2」が遂に登場。初代よりも大幅に低価格化しながら内容を向上させ、激戦区となった「5千円以下のハイレゾ対応高音質イヤホン」に改めて投入。その内容は、最新の他社モデルと比べてもハイコスパと言える仕上がりになっている印象です。
「Co-Donguri 雫 s2」を「Co-Donguri 雫」と比較しての違いも交えご紹介
「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) s2」の内容を「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) 」と比較しての違いも交えつつご紹介します。
ダイナミック型の10mm径ユニットを搭載。このユニットが従来と同一かはわかりませんが、口径は同じです。
そして、これがDonguriシリーズはもとより、茶楽音人の最大の特徴である特許技術の「トルネード・イコライザー方式」を引き続き採用。「トルネード・イコライザー方式」は、外耳道を塞ぐことで生じる共振を抑え、音圧のピークを改善して高域のマスキング現象を抑制することで、耳につきやすい6kHz付近のピークを抑制しつつ、10kHz以上の高域を伸びやかに再現するという技術。
この技術があるからこそ、大手メーカーでも有名メーカーでもなかった茶楽音人が一躍人気イヤホンメーカーに踊り出たと言えるでしょう。
音導管部のアコースティック・スタビライザーによって抑制効果を向上
さらに、「Co-Donguri 雫(SHIZUKU) s2」では初代にはなかった音導管部のアコースティック・スタビライザーによって抑制効果を向上。いっそうの音質向上を図っています。
また、初代では音道にはフィルタが入っていないため、ほこりの侵入などが心配でしたが、この点も改善されているようです。
フロントキャビネットには軽量金属素材を採用
筐体のフロントキャビネットには軽量金属素材を採用。初代では樹脂系だったので、素材的にも質感的にもグレードアップ。この変更による音質面での向上も当然期待できます。
独特のどんぐり形状は変わっていません。見た目のかわいさやインパクトよりも音質面での理由のある形でしょうし、その完成度も高いことからあえてそのままなのでしょう。この形自体メーカーの象徴のようなものでもありますし。
物理スペックは同じ
再生周波数帯域は5Hz-40kHzでハイレゾ対応。最大入力は200mW、インピーダンスは18Ω、出力音圧レベルは106dB SPL/mW。
物理スペックは初代と変わっていません。エントリーユーザーでも使いやすいよう、幅広い機器で鳴らしやすい設計を踏襲しています。
柔らかく、表面には細い溝を沢山刻んだ加工が施されたケーブルも同様。OFCリッツ線を4芯構成にしたケーブルは直出しでステレオミニプラグタイプ。
イヤーピースは変更、カラバリも違います
イヤーピースはfinal「Type E」のS/M/Lサイズが付属。初代のシリコンイヤーピース「SpinFit」から変更になっています。
カラバリはブラックコーラル/ラグーン/ドーンパープルの3つ。初代のドーンブルー、シルバームーン、スモーキーゴールドから一新しています。
完全ワイヤレスイヤホンの時代になっていますが…
数千円クラスのイヤホンの主戦場はすでにBluetoothイヤホン、しかも完全ワイヤレスに移行しています。それでも、できるだけ安く、ハイレゾ対応の高音質イヤホンが欲しい、できればメーカーも確かなところで、という人にとってはうれしい新製品が登場したと言えるでしょう。
いろいろな意味で茶楽音人がイヤホン業界での存在感を再び高められるかも注目したいと思います(イヤホン+茶楽音人)。
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