エソテリックのSACDプレーヤー「SA-10」
生産が終了しているオーディオ機器をご紹介。エソテリックのSACDプレーヤー「SA-10」発売当時の格は32万円(税別)、発売2007年。
エソテリックブランド20周年記念モデル。プリメインアンプの「AI-10」と同時に発売されました。
SACDマルチチャンネル出力をデジタルで行えるのが特徴
SACDと音楽CDの再生に対応。アナログ出力では2ch専用機ですが、オプションでi-Linkを増設でき、SACDマルチチャンネル出力をデジタルで行うことができました。標準状態での音声出力はアナログ音声×2(XLA×1、RCA×1)と光デジタル×1、同軸デジタル×1。ワードシンク入力(BNC)も備え、外部からのWORDクロックに同期可能。入力周波数は44.1/88.2/100/176kHz。
ドライブメカはVOSP
ドライブ部は、エソテリックでおなじみのVRDSではなくVOSP(Vertically aligned optical stability platform)メカニズムを搭載。高性能軸摺動型ピックアップを搭載。レンズを移動させた際もレーザー光源が絶えず垂直方向を維持するので、高精度な信号読み取りを実現しているとしています。
DACはシーラスロジック社製の192kHz/24ビット/DSDネイティブ変換対応「CS4398」をデュアルモノ構成で2基搭載。
電源部には大型トロイダルトランスを搭載。筐体は、フロント、天板と側板にもアルミ材を採用。天板は5mm厚、側板は4mm厚とすることで振動を抑えている。また、天板と側板にはビスが使われていないのも特徴。
エソテリックブランド記念モデルにしては比較的?リーズナブル
エソテリックブランド記念モデルにしては比較的?リーズナブル。記念モデルでありながらVRDSでないのは意味がわかりませんが…。デザインがアンプと揃えられているばかりでなく、シンプルながらかなりスタイリッシュなのも印象的です。
SACDのオプションでi-LinkによるマルチCH出力対応は当時としては良かったと思いますが、今日ではほとんど無意味。i-LinkによるマルチCH入力に対応したAVアンプを中古などで用意するなら使えるかもしれません。
プレーヤーとして長く使えるなら中古も
最近の機種のようにUSBやデジタル入力がないのも痛い。部品供給の点からピックアップが壊れたらいつまで修理できるかわからないのがSACDプレーヤーの弱点ですので、DACとして生かせないのはまずいわけです。
また、本機より後に発売された機種がたとえ安価でも搭載している各種デジタル信号のアップコンバート機能がないのも残念。
音としてはVRDSでないことのよさがかえってあるようで、ソリッド過ぎない音楽性豊かな音らしく、気になるところです。デザインはいいので、プレーヤーとして長く使えるなら中古をおすすめしたいところですが…。中古相場としては動作品で20万円程度のようです。型番的にはずっと後からマランツから出るSA-10と被っているのは本機にとっては辛いところ。マランツのSA-10のほうが知名度が高いようですので(SACDプレーヤー+ESOTERIC)。
ESOTERIC SA-10のレビュー記事・情報
https://review.kakaku.com/review/20498010095/#tab
https://www.ippinkan.co.jp/airbow/product/cd/sa10.html
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