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HIFIMAN EF400 レビュー・音質情報

DAC

HIFIMANブランドのDAC内蔵ヘッドホンアンプ「EF400」

 HIFIMAN JAPANから、HIFIMANブランドのDAC内蔵ヘッドホンアンプ「EF400」が2022年6月10日に発売されました。定価は85,800円(税込)。

2012年発売の「EF6」の後継機。

「R2R ヒマラヤDACモジュール」を搭載しているのが最大の特徴

DACにHIFIMANが開発した「R2R ヒマラヤDACモジュール」を搭載しているのが最大の特徴。いわゆるR-2R ラダー型DACシステム、つまりマルチビット型DAC構成を採用しています。最大解像度24ビットで伝送されるPCM音楽信号をサポート。

CD黎明期の1980年代には一般的な方式でしたが、20bit、24bitとハイビット変換が要求されるようになった1990年代終わりごろからはほとんど姿を消した方式です。24bitになると高精度なR-2R ラダー型DACを製造する技術やコストが高く要求されることや、DSD的なDA変換を行うタイプのDACが安価に普及、しかも性能も高いこともあって無くなっていきました。

しかし、音源がPCMであれば現代の一般的なDACとは異なりPCM信号そのまま変換でき(ネイティブ変換)、その音質もDSD的なDA変換を行うタイプと異なる音の実体感やリアリティーがあると言われています。

「EF400」はNOS(ノンオーバーサンプリング)やオーバーサンプリングなどDAC設定の調整ができるのもポイント。NOS動作では現代的なスッキリした音になりがちなオーバーサンプリング動作とは異なり、自然であたたかみのあるサウンドになりやすいと言われています。

ヘッドホンアンプ部は完全差動増幅回路を搭載したAB級増幅のフルバランス構成

「EF400」はアナログ段からヘッドホンアンプ部分も凝っています。

4チャンネルの完全差動増幅回路を搭載したAB級増幅のフルバランス構成。36Ωの抵抗等価負荷で最大出力10.7Vrms(THD <1%)を実現する。これにより「他社とは比較にならないほどの性能でフルバランス出力を実現」できるとしています。OFC巻線トロイダルトランスに3万μFの大容量コンデンサーと電源も強力。最大出力:4.4W/chという、およそヘッドホンアンプとは思えない大出力を実現しています。

入力はデジタルのみでUSB-CとUSB-B。

ヘッドホン出力は標準ヘッドホン端子に加えて4.4mmのバランスとXLRキヤノン端子の4ピンバランス端子も装備。

ライン出力端子はRCAとXLRバランスを搭載。

HIFIMAN EF400おもな仕様

●接続端子:USB Type-B、USB Type-C、6.35mmヘッドホン出力、4.4mmバランス出力、XLR 4ピンバランス出力、アナログ音声出力2系統(XLR、RCA)
●S/N:118+/-3dB (Aウエイト)
●THD+N(ラインアウト):0.002%、0.004%
●チャンネルセパレーション:125+/-3dB
●最大出力:4.4W/ch
●寸法/質量:W228×H61×D246.5mm/3.08kg

HIFIMAN EF400 レビューサイト情報

HIFIMANのコンパクトなハイパワーヘッドフォンアンプ、EF400レビュー: Music TO GO!
HIFIMAN EF400は据え置きのDAC内蔵型ヘッドフオンアンプです。 EF400の特徴はDACにHIFIMAN独自のヒマラヤDACを採用している点、完全バランス構成、ハイパワー出力、デスクトップに置けるコンパクトなどが挙げられます。つまり強力なヘッドフォンアンプをデスクトップサイズにコンパクトにまとめたものがEF...

HIFIMAN EF400 レビュー記事などから読み取れる傾向

HIFIMANが近作のDAC搭載機で採用し続けている「R2R ヒマラヤDACモジュール」が話題になりやすいのですが、本機は、HIFIMANが擁する、駆動しにくいものの、うまく駆動できれば極めて高音質という平面駆動型ヘッドホンを十全に鳴らせそうな強力なヘッドホンアンプ部もポイントでしょう。

本機の日本語レビューはまだ少ないものの、ポータブルオーディオ評論家の佐々木喜洋氏の詳細なレビュー記事があり、参考になります。

どうやら、ニュートラルで色つけが少ないサウンドで、HIFIMAN製品に限らず、平面駆動型の難物ヘッドホンをしっかり鳴らせる実力機のようです。佐々木氏はAUDEZE LCD2という古い平面型で、それこそ難物モデルをうまく鳴らせたとレポートしています。

大出力で難物ヘッドホンも鳴らせる高性能ヘッドホンアンプも探せばあるでしょうが、本機はW228×H61×D246.5mm/3.08kgという小型・軽量サイズと税込み8.5万円という適度な価格も見逃せないポイントでしょう。

平面駆動型ヘッドホンを鳴らすためのDACヘッドホンアンプの10万円未満ゾーンでのリファレンス的モデルと言えそうな気がします。

逆にここまでの大出力が必要ではない、密閉型のダイナミック型モデル用には他にも選択肢があるかもしれません。

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