iFi Audio xDSD Gryphon バッテリー駆動対応ポータブルDAC/ヘッドホンアンプ
トップウイングサイバーサウンドグループは、iFi Audioのバッテリー駆動対応ポータブルDAC/ヘッドホンアンプ「xDSD Gryphon」を、11月下旬に発売すると発表しました。税込み価格は8.5万円程度。
ポータブル使用を念頭にしたxシリーズの新機種で、ポータブルDACヘッドホンアンプ「xDSD」、ポータブルヘッドホンアンプ「xCAN」に続くシリーズ第3弾。
「全部入り」ポタアン?
ポータブルDACヘッドホンアンプはこの数年でさまざまなメーカーから登場し、最近ではUSBメモリ型のモデルも増えています。
本機は、ポータブルDACヘッドホンアンプを代表するメーカーと言えるiFi Audioが、その持てる力を最大限に発揮したと思えるほど充実した「全部入りポタアン2021年最新版」的な内容が特徴。ポータブルDACヘッドホンアンプが市場に増え、少しiFi Audioの影が薄くなったかと思うようなところもありましたが、一気にそんな雰囲気も吹き飛ばしそうなほどです。
プリアンプ機能も搭載。据え置き用途にも使える
デジタル部、アナログ部の仕様は「据え置き単体アンプと同等」としており、ポータブルだけでなく、据え置き用途にも使える品位を謳うのもポイント。かつて、iFi Audioのmicro iDSDが同様のコンセプトで、据え置き用途としても高い評価を受けていたことを思い出します。
現行のmicro iDSD Signatureがmicro iDSDほど据え置き用として重宝されなくなったのには、プリアンプ機能の廃止や入出力の簡素化などがあります。
本機は3.5mmステレオミニ出力と4.4mmフルバランス出力のほか、それぞれの端子でのライン入出力も搭載。ライン出力は可変可能なので、プリアンプとしても使用可能。
なんとバランス・ライン入出力にも対応
「xDSD Gryphon」ではプリアンプ機能を備えるとともに、入出力も現在考えられるものを網羅する勢い。しかも、バランス・ライン入出力に対応と、このサイズでこれ以上ないほど。
しかも、この価格。まずはデスクトップ使用できる高品位な小型プリアンプの登場に喝采です。
DACポタアンとしても充実
基本的にはUSB入力メインのDAC。DACチップはバーブラウン製で、DSDとPCMは、アナログ変換までネイティブ形式で「ビットパーフェクト」を維持。
USB入力時は最大768kHz/32bitまでのPCMに対応。DSD 512までのネイティブ再生、MQAフルデコードもサポート。MQA「レンダラー」の方法での最後の展開のみではなく、完全な「3つの展開」デコードプロセスが内部で実行されることを意味します。
低レイテンシの16コアXMOSマイクロコントローラーを使用して、USB入力の処理能力を強化しています。
光/同軸デジタル入力も備えています。
さらに、最新機器らしくBluetooth入力も搭載。
チップセットは「QCC5100」シリーズを採用し、Bluetooth 5.2に対応。コーデックはaptX、aptX HD、aptX Adaptive、aptX LL、LDAC、HWA/LHDC、AAC、SBCをサポート。とくにハイレゾコーデックのaptX Adaptive、LDAC、HWA/LHDC、なかでもaptX Adaptive受信に対応しているのは特筆点です。
おなじみの「iEMatch機能」も搭載
アナログ部は低域増強機能「XBass+」、音場補正機能「XSpace」を搭載し、ヘッドフォンや音楽に合わせて音質調整ができる。iFi独自の複数フィードバックループを最適化する「OptimaLoop」回路や、バランス・フルディフェンシャルでありがなら、シグナルパスを最短にし、部品点数を少なくすることで伝送ロスを最小化した「PureWave」回路も搭載。超低ノイズながら、1,000mWの出力を誇る。
イヤホン向けに手動でゲインを下げる「iEMatch機能」と、接続したイヤホン/ヘッドホンの感度を自動検知し、出力パワーを自動で調整する機能も搭載。高感度イヤホンで起こりがちな小音量時のボリューム調整のしにくさ、ホワイトノイズの発生、そもそも適切な音量で聴けない(最小音量が大きすぎる)といった、ヘッドホンアンプ特有の問題を払拭できます。
上面にはOLEDディスプレイ
上面にはOLEDディスプレイが組み込まれており、入力の選択、音量レベル、バッテリーレベル、デジタルオーディオ形式、サンプルレート、その他のさまざまな設定など、さまざまな情報が表示されます。
バッテリーで最大8時間動作
バッテリーを内蔵し、連続最大再生時間は8時間。ACラインからのノイズなどを遮断できるバッテリー駆動はノイズ対策面で有利なため、メーカーは据え置き使用時にも推奨しています。
筐体はxシリーズでおなじみのアルミニウム製。外形寸法は123×75×19mm、重さは215g。
iFi Audio xDSD Gryphon・主な仕様
入力: Bluetooth 5.1 (aptX, aptX HD, aptX Adaptive, aptX LL, LDAC, HWA, AAC, SBCコーデック)
USB-C、S/PDIF同軸(3.5mm)/光(丸端子)
ライン入力(フルバランス4.4mm, シングルエンド3.5mm)
対応フォーマット: DSD512/256/128/64
PCM 768/705.6/384/352.8/192/176.4/ 96/88.2/48/44.1kHz
MQAフルデコード対応(~352.8/384kHz)
Bluetooth(~96kHz)
DACチップ:バーブラウン製DACチップ
バッテリー:USB-C充電(BC1.2準拠、最大1.9A給電)
サイズ:123x75x19 mm
重量:215g
ラインセクション
出力電圧: バランス6.7V(可変)、シングルエンド3.5V(可変)
出力インピーダンス: バランス200Ω以下、シングルエンド100Ω以下
S/N比: バランス110dB(A)以下、 シングルエンド110dB(A)以下
THD+N: バランス0.007%以下、シングルエンド0.015%以下
ヘッドフォンセクション
出力端子:バランス4.4mm、シングルエンド3.5mm
出力パワー: バランス>1000mW @ 32Ω、>74mW @ 600Ω、>6.7V max. @ 600Ω
シングルエンド>320mW @ 32Ω、>40mW @ 300Ω>3.5V max. @ 600Ω
出力インピーダンス: バランス1Ω以下、シングルエンド1Ω以下
S/N比: バランス116dB(A)以下、シングルエンド115dB(A)以下
THD+N: 0.005%以下(1V@16Ω)
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