MADOO Typ711
ピクセルは、同社が取り扱うAcoustuneのサブブランド「MADOO(マドゥー)」より、ブランド第1弾のイヤホンとして「Typ711」を4月29日に発売しました。オープン価格で、税込149,800円前後の実売が予想されます。
ドライバー構成は、プラナーダイナミック技術を用いたという3基のMicro Square Planar Magnetic(Micro PM)ドライバー「Planar」と、2基のバランスドアーマチュア(BA)ドライバー「Summba」の計5基。
Micro PMドライバーは、それぞれ低域/中低域/高域に採用。
中高域を担当するBAドライバー「Summba -SBA50201」には、細かな振動に優れるε(イプシロン)型アーマチュアを採用し、極薄で軽量化を図りながらも剛性を保つように最適化。広帯域に低歪みで再生でき、透明度の高い音を備えているとしています。
周波数帯域は20Hz~20kHz。インピーダンスは16Ω、最大入力は15mW。
ハウジングは、スイス・日本の高級時計やドイツ製自動車などの切削工具を手がけたエンジニアが設計。高精度なCNC加工によってSUSブロックを削り出して製造。また表面には硬さを持たせるためのサンドブラスト加工を行うほか、シェル厚に十分な厚みをもたせることで剛性に配慮。
形状は300人分の男性(日本や中国、韓国などアジア人が中心)の耳型を約3年かけて収集し、これをもとに最適な形状を追求したとしています。
フェイスプレート部分には傷がつきにくいサファイアクリスタルを採用することで、長年にわたって使用できるように配慮。
Pentaconn Earコネクターによるリケーブルが可能。付属ケーブルには、Acoustuneカスタムによる、4芯(2芯×2)のシルバーコート銅線を採用。ケーブルの長さは1.2mで、φ3.5mm3極L字金メッキプラグの「MRC011」とφ4.4mm5極L字金メッキプラグの「MRC023」を同梱。
MADOO Typ711 レビュー情報を参照(ツイッター・試聴含む)
MADOO Typ711 多分ならし始めで本領発揮してません。音は滑らかで低域から力強さを感じる。中域は近く、高域は刺さらず滑らかに伸びる。文句のつけようがないサウンドで、Acoustuneの殻をうまく破れたと思います。SHOと比べるのは相手が可哀想なのでやめてあげてください。 pic.twitter.com/zXnYldrCPu
— usage(ゆーすぃっじ) (@usage_a) April 23, 2022
MADOO Typ711聴いてみたけど、かなり好みではある
全域バランスよく過不足なく出ていて聴いていて気持ちがいい— 伊月 (@iz_itsuki) April 24, 2022
試聴したけどピンとこなかった。悪くないけど楽しくない
MADOO マドゥー Typ711 【MDO-T711-SS】 / e☆イヤホン https://t.co/gtNyAkcdIe
— 上部構造物 (@uwabe_d) April 24, 2022
MADOO Typ711 各レビューから読み取れる傾向など
意欲的かつ個性的な内容で、唯一無二を狙った高級イヤホンと言えそうです。高級イヤホンは、音質的に、オーソドックスな万能性をより高価なコストで実現しようというコンセプトと、思い切った内容で、これしかないというようなサウンドを狙う個性派に大別されると思いますが、本機は後者なのではないでしょうか。
もっとも、メーカーによると「Typ711」は様々なスピーカーユニットについて駆動方式をアナログ/デジタル問わずに検討し、開発されたとのことで、理想の音の追求の結果としてという面では普遍性も意識してはいるようです。
発売前の試聴機展示段階から、高級イヤホン愛好家の注目を浴びていましたし、発売日も「ヘッドフォン祭」当日で、そのイベントでの展示もあったことから、試聴レビュー・感想が結構ツイッター上にあります。
個性派サウンドであるためか、試聴レビューはまちまちというか、思い思いといった印象。正直、合わないという感想から、非常に良かった、気に入ったという感想まで振れ幅が大きく、やはり、いわゆるフラットだとか、ニュートラルな質感といった優等生タイプとは異なるようです。
モニターや優等生タイプでは物足りないという向きで、本機の提示するサウンドが気に入る人には、まさに唯一無二の相棒となる可能性も秘めているようなイヤホンが登場したのかもしれません。
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