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Victor HA-MX100V と JVC HA-MX100-Zを比較しての違いは?レビュー情報も!

ヘッドホン

Victorブランドの密閉型ヘッドホン新製品「HA-MX100V」

JVCケンウッドは、Victorブランドの密閉型ヘッドホン新製品「HA-MX100V」を7月下旬より発売します。オープン価格で、税抜23,000円前後での実売が想定されます。

「スタジオモニターヘッドホン」を謳う製品ですが、新製品ではありません。

2016年にビクタースタジオとJVCケンウッドが共同開発したというハイレゾ対応のスタジオモニターヘッドホン「JVC HA-MX100-Z」をプロ用中心の売り方から民生用の一般製品として販路を拡大したうえ、Victorブランドの製品としてリニューアルした、ということです。

「HA-MX100V」と「HA-MX100-Z」を比較しての違い

この変更に際して、ハウジングの中心部分にブランドの象徴である「犬のニッパーのマーク」を新たにあしらったというのが両機を比較しての大きな違いです。

そのほか、「HA-MX100-Z」はソニーの「MDR-CD900ST」などと同様に、プロ用機器として販売されていた関係上、購入後の1年保証が付いていませんでした。「HA-MX100V」へのリニューアルに伴って、通常の民生用の家電として1年保証が付くようになりました。

あとは、販路の拡大により、一般の家電量販店でも簡単に注文・購入できるようになります。これまではフジヤエービックやe☆イヤホンといった限られたヘッドホン専門店や一部の楽器店での取り扱いと、本家による直販でしたので、店頭・ネットの双方とも、大幅な販路の拡大が期待できます。試聴機会も限られていたのの広がりも期待したいところです。

どうも、「HA-MX100V」と「HA-MX100-Z」を比較しての違いは、上記が全てで、製品そのものの中身は全く同一のようです。

なお、現時点ではわからないことですが、「HA-MX100-Z」は販路を絞ったプロ用ということで、販売価格がほぼ定価のみという状況でした。「HA-MX100V」でもそれが続くかはわかりません。ただ、販路を広げた他のモニターヘッドホンでも価格は定価付近のまま、というのはあるので、安くならないことも十分考えられます。

両機の違いが製品の中身に及ばない理由

まあ、「HA-MX100-Z」は「MDR-CD900ST」や「MDR-7506」などの対抗製品(別の選択肢)としてプロ用にデビューしたわけですから、オーディオテクニカのATH-MシリーズやAKGのK240シリーズのように、簡単にモデルチェンジしない、場合によっては10年単位でのロングセラーは当たり前、という前提で走り始めたわけですから両機の違いが製品の中身に及ばないのは当然かもしれません。

ただ、「HA-MX100V」としてプロ用機とは別に走り始めて、両機が併売されるのであれば、「HA-MX100V」は今後、モデルチェンジの可能性はあると思います。その場合も「HA-MX100-Z」はずっとそのままだと思いますが。「HA-MX100-Z」が「HA-MX100V」に統合されるのであれば、「HA-MX100V」がプロ用も兼ねるので、ロングセラーは必至でしょう。

各種情報を見てみると「HA-MX100V」を「プロの音楽制作の現場をはじめ一般ユーザーに向けても販売」とあるので、どうやら「HA-MX100-Z」に統合されてプロ用と民生用を兼ねる、ということのようです。

「HA-MX100-Z」をプロ用として購入してすぐにこなれた音質で使えるようにと、前もってエージングしてから出荷するという処理も、「HA-MX100V」でも継続。このあたりにも「HA-MX100V」をプロ用としても継続的に活躍させたいメーカーの意識を感じます。

「HA-MX100V」はモニターヘッドホン全般の特徴を踏襲

さて、「HA-MX100V」の内容と特徴です。これはすでに発売後4年を経ている「HA-MX100-Z」と全く同一となります。

「MDR-CD900ST」「MDR-7506」、オーディオテクニカのATH-Mシリーズなどと同様の質実剛健というか、素っ気ない、いわゆる「モニターヘッドホン」的な外観です。「HA-MX100-Z」自体、先にJVCがモニターヘッドホンとして約1.3万円程度で発売していた「HA-MX10-B」をベースに開発されており、外観はほとんど「HA-MX10-B」を踏襲しています。

楕円型のハウジングは薄めのイヤーパッドを装着しており、オーバーイヤー型ながらオンイヤー型的な装着感。ヘッドバンドもビニールレザーで、特に頭頂部に柔らかいクッションを敷いていません。ヘッドバンドの調整も今どきクリック式の10段階調整。「MDR-CD900ST」をはじめとするモニターヘッドホンがまとっている、1990年代、さらには1980年代風のレトロといっていいくらいの雰囲気です。

ハウジングにアクセントで付けられている青と赤のラインもレトロ感を増して感じます。しかし、現在でもプロ用のモニターヘッドホンというと、このような外観というイメージもあり、そのいかにもモニターヘッドホンという雰囲気を重視したのでしょう。実際にはそこまでデザインのことを考えたというより、単にスタジオモニターとしての実用性を優先した結果なだけでしょう。耐久性も高いはずです。

本機のそっけないデザインや外観の理由として考えられるのに、重量の軽さがあります。ケーブルを除いた重量が265gと、音質重視型のオーバーイヤー密閉型としてはかなり軽いです。密閉型ヘッドホンは音はよくても重くて、という方には向いているのではないでしょうか。

ハウジングはわずかに回転しますが、折り畳むことはできません。イヤーパッドの構成上、遮音性や音漏れ低減も高度ではなく、モバイル用途よりもやはり室内での据え置き向けと言えるでしょう。

スペックは近年の設計のモデルらしくハイレゾ対応など高性能

音に関わる部分は、ソニーの2モデルを意識しながらも、さすがにこの数年で開発されたモデルだけあって、現代的なアドバンテージがあります。それは40kHz再生をクリアしたハイレゾ対応。ソニーの主要モニターヘッドホンも開発年度が古いだけあって、ハイレゾ非対応なのとは対照的です。もっともソニーも2019年にハイレゾ対応の新モニターヘッドホン「MDR-M1ST」を出しましたが。

ドライバーユニットには日本製高純度CCAWボイスコイルや熱処理を施した低歪みな磁気回路を採用。振動板前面には独自のサウンドディフューザーを搭載。振動板の前室側と後室側双方の圧力を最適化し、振動板を入力信号により忠実に動かすというデュアル・クリアバスポート構造などが技術面、部品面での特徴です。

ケーブルとプラグはL/R独立グランド構造ながらケーブルは直出しの片出しタイプ。これは最新の音質重視型の民生用ヘッドホンとしては残念な仕様。ソニーの新モデル「MDR-M1ST」のようにリケーブル機構と、バランス接続対応可能にして欲しかったところです。「HA-MX100-Z」の仕様を全く変えられないという縛りがあるのではどうしようもありませんが。

再生周波数帯域は10Hz~40kHz、インピーダンスは56Ω、出力音圧レベルは107dB/1mW。最大許容入力は1,500mW。ケーブル長は2.5m、質量は約265g(ケーブル除く)。プロ用としても民生用としても使いやすそうなスペックです。プラグは3.5mmステレオミニ。プラグはアンフェノール製。

音質は「リスニング寄り」ながら高評価

音質についてはビクタースタジオ自体が、「MDR-CD900ST」のような中域中心でオンなアラ探し的なサウンドを志向していないかのようなチューニングを行っています。結果、十分にワイドレンジで情報量もあるけれど、耳にきつすぎず、音像との距離感や空気感も適切に表現するような方向となっています。

この音作り自体は非常に好評で、いわゆるリスニング寄りのサウンドでモニターできるヘッドホンのように評価されてきました。一方で、アラや欠点の提示能力に欠けるきらいがある点でプロ用としての難点を指摘する向きもあります。

総じて、一般のユーザーが高音質で音楽鑑賞するには非常に能力が高く、しかも価格に対するパフォーマンスもよい、というのが従来の「HA-MX100-Z」の評価と言えるでしょう。そして、それはこのまま、「HA-MX100V」にも当てはまります。

「HA-MX100V」の音質レビューは「HA-MX100-Z」の分が参考になるはず

「HA-MX100V」の音質を前もって把握したければ、すでにたくさんネット上にも上がっている「HA-MX100-Z」の評価が大いに参考になるはずです。

その点では「HA-MX100V」は新製品と言えど、音質の傾向や装着感、使用感について予め成熟した情報を得ることができると言えます。

「HA-MX100-Z」の音質レビューを一度にたくさん見られるサイトとしては、価格コムとアマゾンの商品ページがまず挙げられるでしょう。

JVC HA-MX100-Z
Amazon.co.jp: JVC HA-MX100-Z : 家電&カメラ
JVC HA-MX100-Z 価格比較 - 価格.com
JVC HA-MX100-Zの最安値を見つけよう!全国各地のお店の価格情報がリアルタイムにわかるのは価格.comならでは。製品レビューやクチコミもあります。

なお、今後、「HA-MX100V」においては、ハウジング側面の「ニッパーの有無」が音質面とは異なる面で評価に影響する可能性があります。「HA-MX100V」発表後すぐから、この「ニッパー」が大いに注目されているからです。今後、「HA-MX100V」と「HA-MX100V」の中古が両方市場に出回るとして、ニッパーのある「HA-MX100V」のほうが高くなるという事態もあるかもしれません(ヘッドホン+JVC)。

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