YAMAHA HS4 / HS3 アクティブモニタースピーカー
ヤマハは、アクティブモニタースピーカー「HS4」と、シリーズ最小サイズとなる「HS3」を2023年11月23日に発売。いずれもオープン価格で税込みの実売価格(ペア)はHS4が33,000円前後、HS3が27,500円前後。カラーはブラックと、型番末尾にWがつくホワイトを用意。
両モデルに共通する内容・特徴と、異なる点について解説し、それぞれのモデルがおすすめの使い方についても分析します。
YAMAHA HS4 / HS3 共通の内容・特徴
2ウェイ・バスレフ方式の小型ブックシェルフ型
いずれも2ウェイ・バスレフ方式の小型ブックシェルフ型のスピーカーです。バスレフ方式は、低音域の再生に優れているのが特徴です。
小型ブックシェルフ型とは、スピーカーの形状が本棚に置けるほどコンパクトなサイズのものを指します。コンパクトなサイズながらも、2ウェイ・バスレフ方式を採用することで、バランスの良い音質を実現しています。
高効率で歪の少ないClass-Dアンプを採用
いずれも高効率で歪の少ないClass-Dアンプを採用しています。Class-Dアンプは、高効率(省電力・省スペース)で歪の少ないのが特徴のアンプです。Class-Dアンプを採用することでコンパクトな筐体ながら大出力による歪の少ない大音量を実現しています。
高剛性で均一な音響特性を持つMDF材を採用
高剛性で均一な音響特性を持つMDF材を筐体に採用しています。MDF材を筐体に採用することで、歪の少ないクリアな音質を実現しています。
クリアで正確な低音を実現する独自技術「ツイステッドフレアポート」を採用
いずれのモデルも、クリアで正確な低音を実現するヤマハの独自技術「ツイステッドフレアポート」を採用しています。ツイステッドフレアポートは、スピーカーの背面にあるバスレフポートの形状を工夫することで、クリアで正確な低音を実現する独自技術です。ツイステッドフレアポートを採用することで、低音域の再生能力を高めています。
壁際にスピーカーを配置した際に低域が強調される点を補正する「ROOM CONTROL」を搭載
いずれも、本機のようなリアバスレフスピーカーを壁際に配置した際に不要に低域が強調される点を補正する「ROOM CONTROL」を搭載しています。また、ROOM CONTROLを搭載することで、壁際でも帯域バランスの良い音質を実現しています。
「HIGH TRIM」も装備し、部屋や用途に合わせた緻密な調整が行なえる
「HIGH TRIM」も装備しています。HIGH TRIMは、高音域の音量を調整する機能です。HS4は、HIGH TRIMを搭載することで、部屋や用途に合わせて高域の音質を調整することができます。
XLR/TRSフォーンはじめ幅広い機器との接続が可能な豊富な入出力
XLR/TRSフォーンをはじめ、RCA端子やステレオミニ端子など、幅広い機器との接続が可能な豊富な入力を備えています。ヘッドホン出力も搭載。これにより、さまざまな機器と接続して、さまざまな音源を楽しむことができます。
よく使われる機能は前面に配置し、簡単にアクセスできる
ボリューム、ヘッドフォン端子など、よく使われる機能は前面に配置することで、簡単にアクセスできるようにしています。これにより、操作がスムーズに行なえます。
これらの特徴により、HS4 / HS3はバランスの良い音質で音楽鑑賞・モニターや映画鑑賞を楽しむことができる、使いやすいアクティブスピーカーとなっています。
YAMAHA HS4とHS3を比較しての違い
スピーカーユニット口径
・HS4は1インチドームツイーターと4.5インチウーファーを搭載。
・HS3は0.75インチドームツイーターと3.5インチウーファーを搭載。
外形寸法と重量
外形寸法と重量は
HS4のL側が150×213×240mm(幅×奥行き×高さ)で3.7kg、R側が150×203×240mm(同)で3.1kg。
HS3のL側が132×189×223mm(同)で2.8kg、R側が132×177×223mm(同)で2.1kg。
再生周波数帯域
再生周波数帯域(-10dB)はHS4が60Hz – 22kHz、HS3が70Hz – 22kHz
両モデルの違いのまとめ
再生能力と音質の違い
HS4は、より大型のウーファーユニットを搭載しているため、HS3よりも低音域の再生能力に優れています。また、ツイーターの口径も大きいため、高音域の再生もより伸びやかです。
具体的には、HS4は、ベースやドラムなどの低音域の楽器がより力強く、迫力のあるサウンドを奏でられます。また、ボーカルやギターなどの高音域の楽器も、より繊細で明瞭なサウンドを奏でます。
設置性の違い
HS4は、HS3よりも大型のスピーカーユニットを搭載しているため、設置スペースに余裕が必要です。また、重量もやや重いため、持ち運びには注意が必要です。
具体的には、HS4は、リビングやホームシアターなどの広い空間に設置するのにも適しています。ただ、HS4も一般的には小型の範疇なので、デスクトップやニアフィールド用途にも対応できます。
HS3は、HS4よりもコンパクトで軽量であるため、設置スペースの自由度や持ち運びのしやすさにより優れています。また、スタンドや壁掛けなどの設置方法で、より自由に設置することができます。
HS4 / HS3 それぞれのメリットと適した使い方は?
HS4のメリットと適した使い方は
HS4は、低音域の再生能力に優れ、高音域の再生も伸びやかであるため、音楽鑑賞・モニターや映画鑑賞などのさまざまなシーンで高音質なサウンドを楽しむことができます。
具体的には、以下のようなメリットや適した使い方があります。
・低音域の再生能力に優れているため、ベースやドラムなどの低音域の楽器を重視する音楽ジャンル(ロック、ダンスミュージック、クラブミュージックなど)のリスニングやモニターに適している
・高音域の再生も伸びやかであるため、ボーカルやギターなどの高音域の楽器を重視する音楽ジャンル(ポップス、ジャズ、クラシックなど)のリスニングやモニターに適している
・低音域と高音域のバランスが良く、映画鑑賞やゲームなどのコンテンツ視聴に適している
HS3のメリットと適した使い方は
HS3は、HS4よりもコンパクトで軽量であるため、設置スペースや持ち運びのしやすさに優れています。また、低音域の再生能力もHS4に比べると劣るものの、アンプ出力と高域再生のスペック上の性能は同等であり十分な音量と音質を実現しています。
具体的には、以下のようなメリットや適した使い方があります。
・コンパクトで軽量であるため、狭いスペースや持ち運びの多い環境での使用に適している
・視聴距離の短いニアフィールド使用にも適している
・デスクトップミュージックや、可搬用の小型モニターとしても使えるでしょう
・レンジ感よりも音量重視、中域重視で音楽やゲームなどの再生を楽しむ
・音楽であれば中域中心のボーカルものや室内楽などを中心に聴く
まとめ
HS4とHS3は、どちらもYAMAHAの高性能なアクティブスピーカーですが、スピーカーユニットのサイズや低域周波数帯域の違いにより、音質や設置性などの特徴が異なります。
HS4は、低音域の再生能力に優れ、高音域の再生も伸びやかであるため、音楽や映画鑑賞などのさまざまなシーンで高音質なサウンドを楽しみたい方におすすめです。
HS3は、コンパクトで軽量であるため、狭いスペースや持ち運びの多い環境での使用に適しています。また、音量面での再生能力も十分であるため、音楽やゲームなどのさまざまなシーンで使用できます。
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