ソニーによるLED電球スピーカーの新モデル「LST-SE300」
ソニーネットワークコミュニケーションズは、電球とスピーカーを一体化し、Bluetooth接続でワイヤレス再生できるLED電球スピーカーの新モデル「LST-SE300」を2020年4月30日に発売しました。オープン価格で税抜きの実売予想価格は18,500円前後。
従来モデル「LSPX-103E26」の後継機でソニーのLED電球スピーカーの第3世代モデル。従来同様に、E26口金にはめて使う電球として使える一方で、Bluetoothスピーカーとしても使えるという基本的な機能は同様です。より、機能面や音質面で向上したブラッシュアップモデルとなっています。
サイズは約61mm×116mm(直径×高さ)、重量は約198g。
従来モデル「LSPX-103E26」と比較しながら、「LST-SE300」の特徴と魅力をご紹介します。
「LSPX-103E26」との違いや特徴①防水性と照明性能
まず、「LSPX-103E26」との違いとして、新たにIPX4相当の防水性能を装備。これにより、風呂場や屋外のキャンプなど、使用シーンが大きく広がります。ただし、屋外使用時は防水ソケットが必要となります。
また、肝心の照明としての性能も向上。明るさも500から520ルーメンに向上。色合いも電球色のより自然で柔らかな光、2,700ケルビンへと変更され、より温かみのある光に変わったようです。
「LSPX-103E26」との違いや特徴②Bluetoothスピーカーとして
スピーカーとしては、Bluetooth接続専用のモノラルアクティブスピーカーという体裁。スピーカーは40mmのフルレンジで、実用最大出力は2W。
対応コーデックはSBCとAACに加えて、aptXに対応したのは新機能。aptX送信対応機器との組み合わせでは「LSPX-103E26」以上の高音質が期待できます。Bluetoothは4.1。
また、スピーカーボックスの容量の増加や回路設計の変更により、従来モデルに比べ高音域がよりクリアになり、低音再生能力も高まっているとしていて、基本的な音質も向上しています。
2台のスピーカーを繋いでステレオで楽しむ「ステレオモード」にも引き続き対応。このあたりはオーディオメーカーであるソニーらしいこだわりと言えましょう。
BluetoothはNFC搭載による対応機器とのワンタッチ接続も備えているので、初心者にも簡単に使えます。
また、Bluetoothスピーカーは動画再生用に使用すると、いわゆる遅延が起きて、動画と音声のタイミングがずれて使いにくい場合がありますが、ソニーのBRAVIAなど、テレビ側のリップシンク機能を使うことで動画と音声のタイミングを合わせてワイヤレス使用ができます。
機能性やインテリア性
付属リモコンや専用アプリを使用することで、32段階の調光と192色の調色、照明のオンオフなどが行えます。
アプリでは音楽のリズムに連動した照明カラーの自動変更にも対応。タイマー機能により電源の自動操作も行えます。
音楽を聴かないで純粋に照明として使っても、空間を彩るインテリア性の高いアイテムとして活躍できます。
順調な向上でユーザー層も使用範囲も広がりそう
「LSPX-103E26」からはとくに音質面で順調に向上している印象です。機能面ではすでに完成度が高い領域に達しているようです。
従来からリビングやダイニングの天上の照明として使うことで、空間を光で演出できるだけでなく、天上から音楽が降り注ぐような環境を作れることから、幅広いユーザーに人気がありました。
「LST-SE300」では音質面も向上しているので、オーディオ志向の強いユーザーも、家族のいるリビングや寝室用などの気張らないホームオーディオとして使う人が増えるかもしれません。
また、ソニーもアピールしているように、防水性能を生かした新たな活躍場所で、さまざまな使い方ができそうです。
なお、調光機能のある器具には使えないことや、照明機器側でスイッチを消すとBluetoothも切断される点に注意してください。本機の照明は、付属リモコンで機器側とは別にオン・オフできるので、そちらでの操作を行えば問題はありません。
他社のLED電球スピーカーとの比較では
LED電球スピーカーというジャンルには他社からもいろいろと製品が出ており、そのほとんどはソニーよりも安いのが実情です。その分、音質や機能はソニーよりも劣っているのが安さの理由なので、音質をはじめ、品位を重視するならソニーの製品がおすすめです。防水対応モデルがあまり見当たらない点でもソニーは優位です。
また、LED電球スピーカーの多くは、知名度のない中国メーカーが大半であり、製品自体の信頼性やアフターサービスの面でも不安があります。
ただ、国内大手メーカーでは、アイリスオーヤマがLED電球スピーカーに参入しており、同社の他の家電同様に、コスパの高さと国内メーカー品という信頼感の双方の理由で、人気は高いようです。
それでも、ソニーほどの音質的な利点や機能を備えているわけでありませんし、防水にも対応していないため、ソニーの優位性は大きいと思います。
とはいえ、誰もがLED電球に高音質を求めているわけではないでしょうし、予算の兼ね合いもあるので、ソニーを誰にでも手放しでおすすめできるわけではありません。基本的な音質や、ステレオ使用可能な点や防水性、リモコン付属、アプリ連携の利便性などのいずれかに納得できるアドバンテージを見出したのであれば、とてもおすすめだとは思います。
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