SHARP AN-SX8 ネックスピーカー 約4万円
シャープは、首にかけて使用する“ネックスピーカー”の新製品として、2種類の立体音響技術を搭載したパーソナルシアター向けモデル「AN-SX8」を2023年7月22日に発売しました。オープン価格で、税込みの実売価格は39,600円前後。
「AQUOSサウンドパートナー」のブランド名称で展開する、ウェアラブルスピーカーの新機種。
2019年3月に投入した最上位「AN-SX7A」の後継で、新たに立体音響のOPSODIS、Dolby Atmosをサポート。加えて、振動と低音を生み出す新ユニットの搭載など、スポーツやドラマ、映画などのコンテンツを一段と楽しめる仕様にアップデート。
最大の特徴は2つの立体音響技術「OPSODIS」と「Dolby Atmos」に対応
最大の特徴が、2つの立体音響技術「OPSODIS」と「Dolby Atmos」に対応したこと。ネックスピーカーでこの2つに対応したものははじめてのようです。
鹿島建設とサウサンプトン大学が共同開発したというのが「OPSODIS(オプソーディス)」。
「OPSODIS(オプソーディス)」では、地上デジタル放送やVODの2ch/5.1ch音声信号、4K放送のMPEG-4AAC 22.2ch音声信号などの「Dolby Atmos」以外の音源からも立体音響を生成できるため、コンテンツの音源種別を問わず立体音響を楽しめるのがメリット。
既発の同社シアターシステム「8A-C22CX1」にも既に採用済みのもので、限られたチャンネル数しかない場合でも、前後左右、上下360度の音響をバーチャルで生成できるのが特徴。
そのほか、BD/UHD BDパッケージやストリーミングで視聴できるDolby Atmosコンテンツ(こちらも現在は結構豊富にあります)を、立体音響で楽しむことができます。
多彩な入力に対応する専用送信機
音源の立体音響処理は専用の送信機側で行うしくみ。送信機には、HDMI(ARC/eARC)、光デジタル入力、アナログ入力、音声入力/DC電源入力兼用USB Type-Cといった多彩な入力が用意。なお、「OPSODIS(オプソーディス)」が利用できるのはHDMIと光デジタル、「Dolby Atmos」が利用できるのはHDMIのみ。
スピーカー本体と専用の送信機は、Bluetoothの新規格「LE Audio」の技術を用いた独自の通信規格を採用。スピーカー本体にはBluetooth接続機能も用意されており、スマートフォンやタブレット端末などとSBC/AACコーデックで直接ワイヤレス接続することも可能
2台のBluetooth対応機器と接続できるマルチポイント接続に対応しており、送信機とBluetooth対応機器との接続は、本体ボタンで切り替え可能。
Bluetoothのバージョンは5.3で、対応プロファイルはHSP、HFP、A2DP、AVRCP、TMAP。コーデックはSBC、AAC、LC3をサポート。
スピーカー本体の内容
スピーカー本体は、先代モデルの「AN-SX7A」同様、独自の「ACOUSTIC VIBRATION SYSTEM」を搭載。蛇腹構造のユニットが重低音に合わせて大きく伸縮、重低音に合わせて振動を作り出すことで、臨場感・没入感を高めてくれるとしています。内蔵アンプ出力は非公開。
首の後ろに接する部分には、柔軟性のある弾力ゴム素材を採用。長時間使用しても疲労を感じにくい快適な装着性を目指しています。「電源入・切」「再生・停止・スキップ」「音量コントロール」「Bluetooth接続」「マイクミュート」が首元でできるスイッチを搭載。
音楽再生時間は最大約16時間で、充電時間は約3時間30分。
外形寸法は、227×181×33mm(幅×奥行き×厚さ)。重量は、本体が約260g、送信機が約85g。
SHARP AN-SX8 レビューサイト情報
SHARP AN-SX8 各種レビューや製品情報から読み取れる傾向・考察
OPSODIS再生時の音質が本機のなかでは最高の音質となるようです
高音質志向だったり、高度なサラウンドを志向したモデルはまだまだ少ないネックスピーカー。そんななかにあって、一人気を吐いているのがシャープのようです。ソニーにも頑張ってほしいところですが。
幅広い音源をサラウンド化できる「OPSODIS(オプソーディス)」が本機のキモであり、この利用ができるHDMIか光デジタルでの音源入力がメインであることが望ましいようです。それだけOPSODIS再生時の音質が本機のなかでは最高の音質となるようです。それは単にサラウンド感が大きいだけでなく、低音の量感もOPSODISのときが多いといったことがあるようです。
ただし、低音重視でないならば、幅広い入力やソースでまずまずのサラウンドが楽しめるようです。
部屋でテレビをゆっくり観るといった使い方が適しているようです
屋外での使用もできなくはないようですが、やはり音質重視設計のため本体がやや大きく重いため、屋内でソファに座ってテレビをゆっくり観るといった使い方が適しているようです。なお、防水性はありませんのでご注意ください。
意外にも内蔵マイクの性能は良好というレビューがあり、通話やWeb会議にも使えるという評価です。マイクミュートボタンも便利です。
ネックスピーカーに予算は高くとも音質を追求する向きには有力な選択肢となりそう
実売価格は4万円と、ネックスピーカーのなかでは最高レベルですが、とくにOPSODIS再生時にはネックスピーカー最高レベルの音質を発揮できるようで、ネックスピーカーに予算は高くとも音質を追求する向きには有力な選択肢となりそうです。
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