エソテリック、SACD「名盤復刻シリーズ」よりアバド指揮のマーラーなど3作品
エソテリックは、同社「名盤復刻シリーズ」から、SACDハイブリッド盤3作品を、3月12日(土)より発売します。
『マーラー:交響曲第3番、第1番《巨人》』
クラウディオ・アバド(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ドイツ・グラモフォン原盤
SACDハイブリッド2枚組 8,000円
『エルガー:チェロ協奏曲、《エニグマ》変奏曲、行進曲《威風堂々》』
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ)
サー・ジョン・バルビローリ(指揮)
ロンドン交響楽団/フィルハーモニア管弦楽団
EMI原盤
SACDハイブリッド1枚 4,000円
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集
マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
クラウディオ・アバド(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ドイツ・グラモフォン原盤
SACDハイブリッド3枚組 10,000円
このうち、アバドのマーラーと、ポリーニのベートーヴェンは世界初SACD化。
注目したいのはポリーニのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集。
エソテリックのSACD化企画は、アナログ録音の名盤かデジタル初期(16bit/44.1kHzマスター)のもののどちらかが多く、ハイレゾ録音以降のSACD化が少ないのが特徴でした。
今回、ポリーニのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集は、ハイレゾ録音初期のもの。ドイツ・グラモフォンがハイレゾ録音をはじめたのは1992年で、ハイレゾ録音されたCDタイトルには「4Dオーディオ録音」のマークが入っています。実際には同じ「4Dオーディオ録音」でも録音時のフォーマットは時期や録音場所によって異なっており、1992年ごろは20bit/44.1kHzからはじまって、徐々にスペックがあがり、2000年代以降には24bit/96kHz以上になっていくという流れと思われます。
そう考えると、今回のポリーニのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集は20bit/44.1kHz程度のマスターと思われますが、これまでこの演奏がCD品位以上で発売されたことはないようで、今回はじめてCD品位を超えるハイレゾとして発売されるのであれば、演奏内容ともども大いに注目したいセットです。また、こうしたハイレゾ録音のごく初期の録音に対してのDSD化、SACD化の効果を測るうえでも重要なアイテムになりそうです。
なお、アバドのマーラーについては第1番が1989年録音で、おそらく16bit/44.1kHzマスター、第3番が1999年録音で、24bitあたりの品位で録音されていたでしょうか?こちらは第3番のSACD化の効果に期待です。
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