FiiO CP13 カセットプレーヤーを海外発表
中国のFiiO(フィーオ)は、ポータブルカセットプレーヤー「CP13」を発表しました。発売日・価格は未発表ですが、遠からず発表されるようです。
1980年代から1990年代にかけて、ポータブル環境で音楽を聴く機器として普及していたポータブルカセットプレーヤー。その原点にして代表格はソニーのウォークマンです。ソニー以外のメーカーも同様の製品を多数発売し、それらはヘッドホンステレオと呼ばれていました。
「CP13」も往年のヘッドホンステレオ同様の製品を、パナソニックやアイワなどの大手メーカー製のヘッドホンステレオや、当のウォークマンの現行製品が無くなってしまった今、あえて登場させたわけです。
詳細は未発表も外観などから推測できること
押し込みボタン式によるレトロなタイプ
現時点で「CP13」の詳しい内容や機能は発表されていません。ただ、外見からわかるのは鍵盤式(または押し込みボタン式)タイプの操作系と、丸いボリュームノブを備えたレトロなデザインというか、機構です。
USB、SDカード、Bluetoothなどの現代的機能はない?
海外ニュースサイトなどの情報によると、USB端子は搭載されているものの、それは充電用で、USBからの音源入力などの機能はないようです。内蔵バッテリーでは10時間再生できるとのこと。
また、今日、新興メーカーなどから発売されているカセットプレーヤーが備えている、SDカード対応で、カセットの音をSDカードに録音するといった機能もないようです。また、Bluetoothでカセットの音をワイヤレスで飛ばす機能もないようだと海外サイトは伝えています。
ドルビーB NRやオートリバースも非対応?
カセットプレーヤーとしても、録音ボタンはないようですので、再生専用機のようです。オートリバース機能もないように見えます(不確定ですが)。かつてのカセットプレーヤーの多くに備えられていた、再生専用のドルビーB NRもないことでしょう(ドルビー用のICチップはとうに生産完了。ただ、同様の特性を備えた回路を独自に搭載しているカセットプレーヤーはあります)。
正直、かつてのウォークマン・ヘッドホンステレオ全盛期のモデルに比べると、よく言うとシンプル、悪く言うと安いエントリー機程度の内容、と言えそうです。
それでも、今や世界的なポータブルオーディオ機器メーカーとなったFiiOが出すヘッドホンステレオということでは、少なからず注目されることでしょう。
東芝の現行機との比較が興味深いところ
なお、ソニーやパナソニックといった、かつてポータブルカセットプレーヤーを出していたメーカーはみな現在ではこのジャンルから撤退していますが、意外な国内メーカーが現行機を出しています。
それが東芝です。東芝はソニーやパナソニックがCDラジカセやポータブルCDプレーヤーを縮小・終了したのと入れ替わるようなタイミングでCDラジカセやポータブルCDプレーヤーの新製品を出し、しかもいずれも好評です(ハイレゾ対応CDラジカセなど)。東芝のポータブル機器は、かつての時代の製品同様の機能に加え、USBやSDカード、Bluetooth対応などの今日性を加えていることが人気の理由のひとつのようです。
ただ、東芝のカセットプレーヤー(AX-W10・実売7700円など)も、音質面ではそれなりという評価も多く、ここはぜひFiiOの高音質に期待したいところですが、やはり難しいでしょうか?
追記:CESで発表
2024年1月のCESで発表されました。海外で3月ごろの発売が予想で、価格は165ドル(約2万4500円)ほどと国内のニュースサイトが報じました。日本での発売は不明とのことです。
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