水月雨 MOONDROP S8 8BAで約10万円のイヤホン
合同会社地球世界は、水月雨(MOONDROP)ブランドの8BAドライバー搭載イヤホン新モデル「S8」を、3月19日より発売します。オープン価格で、税込99,900円前後での実売が予想されます。
片耳あたり、低域に2基/中域に4基/高域に2基のBAドライバーを搭載する3ウェイ/8BA構成。
3つの帯域で全て異なるメーカーのBAドライバーを使用
各帯域のBAドライバーにはそれぞれ異なるメーカーのものを採用していることを明らかにしていることも特徴です。
低域はSonion社の「Sonion 37シリーズ」を搭載。ドライバーの筐体背面にはポートを設け空気室を設置し、通常のBAドライバーに比べまるでダイナミック型のような振動板の振れ幅と自由な動きを確保しているのも特徴。出音としては、BA型とは思えない高速な低音レスポンスにつなげているようです。
中域には独自開発のカスタマイズBAドライバー「Softears D-MID-B」を搭載。ブランド独自の音場再現技術「VDSF」を応用することで、ナチュラルなサウンドと細部まで表現できる解像度を備えているとしています。
高域には、Knowles社の「Knowles SWFK」を搭載。歪みが少なく高域の伸びが良いというドライバーの特性を生かし、音場感豊かなサウンドに仕上げているとしています。内部配線にも6N OCC線と銀入りハンダを採用するなど気を使っています。
クロスオーバーの入念な設計による位相の整合化もポイント
また、MOONDROPはマルチBA型イヤホンで起こりがちな、クロスオーバー回路設計の不十分さに起因する位相の不一致、音の不整合も丹念に対策。高い位相整合性を示す特性に仕上げることで、帯域による不自然なサウンドや、広帯域でのスムーズな音のつながり、正確な定位などを実現しています。
ハウジングは樹脂製、金属製のフェイスプレートを装備しています。カスタムIEMのようなフィット性と遮音性を実現しているとしています。
再生周波数帯域は20Hz~20kHz、インピーダンスは16Ω、感度は122dB/Vrms(@1kHz)。
ケーブルは2pin端子でイヤホン本体から着脱が可能。付属ケーブルは4N OFCリッツ線と3.5mmステレオミニプラグを採用。社外品などのケーブルを使うことでバランス接続にも対応できます。
海外では似たような構成のA8もあり
海外では構成のやや異なるA8というモデルもほぼ同価格で発売されていて、S8は早くもその改良版のようなモデルかもしれません。A8と同じ筐体を使用しているらしいことでのコストメリットもあるのでしょう。
特にハイレゾには対応しておらず、樹脂を使用した筐体も、価格から想像するほどにはモノとしての質感は追求していないようです。それだけ、音のよさには自信のあるイヤホンと言えそうです。Starfieldという近作では、見た目重視の外観設計を施しており、製品ラインナップの幅が広いのもMOONDROPの特徴と言えるでしょう。
いずれにしても、S8に日本のユーザーの感想が注目です(中華イヤホン+MOONDROP)。
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