YAMAHA TW-E5A,TW-E7A 不具合で販売終了
ヤマハは、2020年に発売した同社の完全ワイヤレスイヤホン「TW-E5A」と「TW-E7A」について、販売を終了すると発表しました。
両モデルについては発売直後から、「充電ケース、充電ピンの組み立て精度とファームウェアの不具合」を理由としたバッテリー充電不具合等(充電開始せず、完了せず)が発生していたとのこと。これに関して多くの指摘があり、その対応が進められていたものです。
しかし、「想定通りの安定した動作を実現できないことで、お客様の期待する製品品質のレベルに達しておらず、また問題の対策に時間を要することがわかっておりますため、販売終了と判断する」に至ったとヤマハは発表。
回収・返金も実施
本件に対して謝罪するとともに、当該製品の製品の回収・返金を実施することとなりました。2021年3月1日から 2021年12月24日(申し込み分)まで、電話、ウェブフォームにて受け付けます。
なお、該当の両製品を継続して使用するにあたり安全上の問題はないとしており、該当製品以外のヤマハ製完全ワイヤレスイヤホンについては、同様の不具合は発生していないとのことです。
非常に残念な事態
非常に残念な事態です。完全ワイヤレスイヤホンについては、メーカーや価格を問わず、さまざまな不具合の情報がまず購入ユーザーを中心にネット上で飛び交うことが多く、Bluetoothオーディオ機器のなかでもまだまだ完成度が低いジャンルなどだと思わざるを得ません。
意外なのは、不具合があるのはいかにも不具合が起こりそうな中国メーカーの安い製品ばかりということはなく、今回のヤマハをはじめ、シュアのような海外の大手メーカーでも起こっています。
こうした不具合の指摘はツイッターや2chのような匿名のネット上のスペースでなされることも多く、その信ぴょう性が疑問視されることもありますが、これまでのところ、少なくはない複数のユーザーが同様の指摘を行っている場合は結構信ぴょう性が高いのではないか、という判断にもなりそうです。
今回のヤマハの2モデルについては大手ネットニュースサイトでも指摘されていたようで、かなり知れ渡っていた不具合のようですが。
問題解決済みのモデルを市場に用意できないことも残念
残念なのは、回収や返金は仕方ないにしても、問題解決済みのモデルを市場に用意できないことです。両モデルの音質やデザイン、装着感などを気に入っていたユーザーにとっては実に悔しいことでしょう。
何とかヤマハには今回のことを糧に、同様の問題の発生しない完全ワイヤレスイヤホンの新モデルを発売してほしいものです。
今回は大企業であり、経営体力もあるヤマハだからまだよかったですが、これが経営状態が悪く、企業価値も下がってしまっているオンキヨーで同じようなことが起こったらと思うとぞっとします。
安全上の問題はないため中古購入も可能ではあります
なお、今回の2モデルは、継続して使用するにしても上記の不具合はあるものの、安全上の問題はないとしています。つまり、なんとか充電の不具合をどうにかできるのであれば、音楽再生機能は使えるようです。
今回の事態で、当然手持ちのイヤホンをヤマハに返却し、購入にかかったお金もヤマハから返してもらえるわけですから、今後、両機の中古品が市場に出てくる可能性は低くなっています。それでも、返金期間を過ぎると中古品は出てくるでしょう。その際はかなり安い金額での取引になるでしょう。(なお、返金可能期間にそれまでに中古で安く買ったモデルも定価で引き取ってもらえる話も出ているようですが)
そこまでしてこの両機を入手するのか、という問題もありますが、たとえば、完全ワイヤレスイヤホンをコレクションしている人にとっては不具合で回収になったという意味で他とは異なる意味のあるモデルとしてコレクションしておきたいということはあるのではないでしょうか。
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