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HIFIMAN Svanar Wireless レビュー・音質情報

イヤホン

HIFIMAN Svanar Wireless 音質特化型完全ワイヤレスイヤホン 約8万円

HIFIMAN JAPANは、完全ワイヤレスイヤホン「Svanar Wireless」を2023年6月20日に発売。価格は79,860円。

有線ハイエンドイヤホン「Svanar」(229,900円)をベースとした完全ワイヤレスイヤホンで、音質特化型の意欲作。DAC内蔵の据え置きヘッドフォンアンプ「EF400」(税込み実売約8.5万円)に採用されているヒマラヤDACと、Svanarのトポロジードライバーを組み合わせることで、完全ワイヤレスイヤホンとは思えないほどの高音質再生を実現したとしています。

なにしろ、合わせて30万円ほどにもなる「Svanar」と「EF400」の組み合わせの95%に相当する音質であるとHIFIMANは謳っています。本当ならまさに完全ワイヤレスイヤホン業界最高峰の音質となりそうです。

「Svanar」とはスエーデン語の白鳥を意味する言葉のスヴァナールから来ています。有線の「Svanar」も本機も白鳥をイメージしたデザインということのようです。「Svanar Wireless」のフェイスプレートはカーボンファイバーで反対側はABS樹脂製となっています。人間工学を駆使したデザインで、装着性に配慮したものとなっています。

Bluetoothチップとは別に独立したDAC回路とアンプ回路を搭載。音質重視型の完全ワイヤレスイヤホンでは採られることのある手法で、HIFIMANでは既存モデルの「TWS800」でもこうした設計を採っています。

世界初!R-2Rラダー型DACを完全ワイヤレスイヤホンに搭載

「Svanar Wireless」は「EF400」に搭載されている自社製のR-2Rラダー型DAC(マルチビット型DAC)のヒマラヤDACを小型化して搭載。R-2Rラダー型DACを完全ワイヤレスイヤホンに搭載するのはおそらく世界初のようです。

ヒマラヤDACはR-2Rラダー型DACの名チップ・PCM1704に匹敵する性能(24bitデコード)と、ポータブル機器に求められる低消費電力を実現したとしています。

ヘッドホンアンプ部も、完全ワイヤレスイヤホンでは異例のバランス回路構成となっています。また、音質優先のHIFIモードが搭載。バッテリー持続時間が短くなりますが、本機で聴ける最高の再生品位を提供します。

ダイヤフラムの表面に特殊なめっき処理を施した独自のトポロジーダイヤフラムを採用。コーティングが幾何学模様になっており、その形状と配合物、厚さを調整することで、周波数応答の完璧なコントロールを図っているとしています。周波数特性は10Hz~35kHz。IPX5相当の防水対応。

アクティブノイズキャンセリング(ANCモード)と外音取り込み機能(トランスペアレント・モード)も搭載。音質重視型モデルでは搭載されないこともある機能ですが、本機では機能性も確保しています。

ANCは最大-35dBを実現すると謳っており、なかなかの性能となっています。イヤホンの操作は本体タッチ式。

Bluetooth 5.2準拠。BluetoothのコーデックはSBC、AACに加えてLDACにも対応

連続再生時間はHIFIモードで約4時間、ANCモードで約6時間、通常モードで約7時間。充電ケースでは3回のフル充電が行なえます。

重量は片側8g、充電ケースは83.7g。

HIFIMAN Svanar wireless レビューサイト

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HIFIMAN Svanar wireless レビュー(ツイッター)

HIFIMAN Svanar Wireless 各種レビューから読み取れる評価・考察

音質面は大変評価が高い

合わせて30万円ほどにもなる「Svanar」と「EF400」の組み合わせの95%に相当する音質、と非常に大きく出たモデルです。既存の完全ワイヤレスイヤホンとしては最高峰の音質を目指した超意欲作と言えるでしょう。

購入者などのレビューを見ても、「Svanar Wireless」の再生音質面は大変評価が高いのが見て取れます。

「Svanar Wireless」の再生音質は、モードによって差が大きく、やはり音質重視と謳うHIFIモードで聴くのが一番のようです。基本的に音質評価はHIFIモードで行われているようです。

本機の高音質ぶりについての評価は、オーディオ評論家の佐々木喜洋氏の一文、
「音質は端的に完全ワイヤレスイヤホンとしては前例がないほど高音質」
に集約されているように思われます。

まさに、メーカーが狙ったであろう、既存の完全ワイヤレスイヤホンとしては最高峰の音質を本機が実現していると受け取れます。

フラットでワイドレンジという傾向ではないようです

音質には特徴があり、いわゆるフラットでワイドレンジという傾向ではないようです。バランス的には低音重視のようです。モニター的な正確さや色付けのなさとも異なり、本機側で意図的な味付けを施すような積極的なサウンドのようです。

こんな小さな機器とは思えないほどパワフルで力感に富んだキレのある再生音のようで、これも据え置きヘッドホンアンプに匹敵すると謳うメーカーの意図どおりなのでしょう。

音場、音像の立体感も優れており、これは完全ワイヤレスイヤホンでは異例のバランス回路からくるものでしょう。

マルチビットDACの特徴・メリットを思わせる音?

音の豊かさやスケール感、厚みのある実体感など、昨今のポータブル機器やR-2RではないDACでは得難い一方、まさにマルチビットDACの特徴・メリットを思わせる音も聞き逃せないようです。

これらの特徴のうえに、最新のハイレゾ環境に必要な音の情報量の豊富さやレンジ感、ダイナミックレジの広さも備えているようです。そうであればこそ、既存の完全ワイヤレスイヤホンとしては最高峰の音質と言えるのでしょう。

全体に音質的にはHIFIMAN独特の音質哲学を体現しつつ、圧倒的な高品位で幅広いユーザーに納得させるようなモンスター的な完全ワイヤレスイヤホンという感じがします。

なお、「「Svanar」と「EF400」の組み合わせの95%に相当する音質」というメーカーの謳い文句はさすがにおおげさであると指摘されています。

完全ワイヤレスイヤホンで最高の音質を欲する方は、真剣に検討すべき一台?

ANCや外音取り込み機能に関しては、とくに賞賛するほどのレベルではないようです。ただ、屋外の騒々しい場所での実用性は備えているようです。

アプリに対応しないなど、音質以外の機能面は価格から想像される品位や利便性は備えていないようで、著名ブロガーが本機のレビュー記事のタイトルに入れ込んでいる「音はすげー良い、他は、、、気にすんなw」という一文が本機の特徴をとらえているようです。

ただ、20万円以上の高級イヤホンをベースにしたモデルだけに、外観やビルドクオリティーへの評価も高く、モノとしての価値も高いようです。

79,860円の完全ワイヤレスイヤホンとは驚きますが、しっかりと音質にコストをかけ、その結果も出ているようですので、完全ワイヤレスイヤホンで最高の音質を欲する方は、真剣に検討すべき一台である、それも最優先で検討すべきであると感じます。

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