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iBasso Audio DX320とDX300を比較しての違いは?

DAP

iBasso Audio Android DAP新モデル「DX320」

iBasso AudioはAndroid DAP新モデル「DX320」を2022年6月29日に発売しました。オープン価格で税込みの実売価格は22万円程度。

「DX320」と「DX300」を比較しての違いは?

「DX320」は従来モデル「DX300」(2021年発売・約15万円)の後継機です。「DX320」と「DX300」を比較しての違いは何でしょうか。

Android OSのバージョンが9.0から11.0に

「DX320」は「DX300」とSoCやメモリの構成は同じで、筐体サイズやディスプレイサイズも同じ。このあたりをうまく流用しつつも、Android OSのバージョンは「DX300」の9.0から11.0にバージョンアップしており、Android端末としてはより最新になっています。

DACチップを「CS43198」x 4から「BD34301EKV」× 2に変更

DAPとしては、心臓部とも言えるDACチップを「DX300」のシーラスロジック「CS43198」x 4構成から、ローム社(日本)のオーディオ用ICシリーズ「MUS-IC」のフラグシップである「BD34301EKV」をデュアル構成で採用と大きく変更。

DACチップの違いによる音質傾向の違いが確実にあるものと思われます。「BD34301EKV」の音質傾向としては、自然で滑らかなサウンド傾向と言われています。

アナログ回路の変更とバッテリー持続時間の変化

DACの変更に伴い、アナログ回路にも変更が加えられており、より高音質を目指した設計がなされています。その影響なのか、バッテリー容量は同じながら、再生時間は「DX320」のほうが減っています。一般に、アナログ回路で音質を追求するほどバッテリー持ちは悪くなりやすいものですが、この変化は「DX320」がいっそうの音質重視設計であることを示しているのでしょう。

SN比やアンプ出力にも違いはあります

SN比やアンプ出力にも違いはありますが、低ノイズ性を実感できたり、パワーの違いを実感できるほどの世界ではないでしょう。むしろ、DACチップの違いをはじめ、アナログ段などの総合的な音作りの違いは大きいのではないでしょうか。

SN比(シングルエンド)「DX320」114dB 「DX300」123dB
SN比(バランス)いずれも125dB

アンプ出力:アンバランス
「DX320」380mW @32Ω 40mW @300Ω
「DX300」350mW @32Ω 34mW @300Ω

アンプ出力:バランス
「DX320」1200mW @32Ω 168mW @300Ω
「DX300」1240mW @32Ω 168mW @300Ω

「DX320」のみ「パラメトリック・イコライザー」搭載

機能面ではAndroid OSや独自のMango OSをはじめ、基本的な内容(Wi-Fi関係やBluetoothなど)は同様のようです。

「DX320」では「DX300」にはなかった「パラメトリック・イコライザー」で細やかな音質調整が行えるようになったのは違いです。従来からの10バンドグラフィック・イコライザーも使用できます。

DX320のおもな仕様

DAC:ROMH BD34301EKV デュアル
SoC:Snapdragon 660
OS:Android11 / Mango OS
RAM:6GB
内蔵メモリ:128GB
拡張メモリ:microSD 1スロット
USB:USB Type-C 3.1
ディスプレイ:6.5インチIPS (2340×1080)
バッテリー:3.8V 4000mAh(デジタルセクション) + 3.8V 2000mAh(アンプセクション)
高速充電:2.5時間充電 QC3.0/PD3.0対応
再生時間:10時間

付属アンプ:AMP11 MK2s
ヘッドホン端子:3.5mmアンバランス、2.5 / 4.4mmバランス
Bluetooth:Bluetooth 5.0 SBC / AAC / aptX / LDAC
大きさ:162 x 77 x 17mm 重さ:300g

DX300のおもな仕様

DAC:CS43198 QFNを4個搭載しL/Rチャンネルそれぞれに2台使用しパラレルで駆動
合計8チャンネル

SoC:Snapdragon 660
OS:Android9.0 / Mango OS
RAM:6GB
内蔵メモリ:128GB
拡張メモリ:microSD 1スロット
USB:USB Type-C 3.1
ディスプレイ:6.5インチIPS (2340×1080)

バッテリー:3.8V 4000mAh(デジタルセクション) + 3.8V 2000mAh(アンプセクション)
高速充電:2.5時間充電 QC3.0/PD3.0対応
再生時間:15時間

付属アンプ:初期はAMP11 後期はAMP11 MK2s
ヘッドホン端子:3.5mmアンバランス、2.5 / 4.4mmバランス
Bluetooth:Bluetooth 5.0 SBC / AAC / aptX / LDAC
大きさ:162 x 77 x 17mm 重さ:310g

「DX320」と「DX300」で共通の内容

SoCはQualcomm「Snapdragon 660」、RAMは6GBを搭載。OSはAndroidと、音楽再生専用に開発された「Mango OS」のデュアルOS仕様。同社独自のミュージックプレイヤーアプリ「Mango player」も搭載。

音声フォーマットは最大768kHz/32bitまでのPCM、最大22.4MHzのDSDをサポートするほか、MQAデコードに対応。また、本機をPCやスマートフォンと接続することでUSB-DACとして利用することもできます。

引き続き、交換可能なアンプカード設計を採用

「DX300」から引き続き、同社独自のオーディオ処理技術「FPGA-Master」を搭載。SoCからのデータ受信、DACなど各装置への送信、クロックの生成・管理といったオーディオ処理をFPGAが制御することで、常にオーディオ処理を最優先に実行しつつ、安定した動作を実現。また、マスタークロックもAccusilicon社製「高精度フェムトクロック」を2基搭載。

アンプ部も従来から引き続き、交換可能なアンプカード設計を採用。標準カードとしてディスクリート設計の「AMP11 MK2s」が付属するほか、“iBasso Super Class A アンプ回路”を搭載する「AMP12」に加え、DX320と同時発売でNutube真空管を搭載する「AMP13」などがラインナップ。

両方を比較すると

両方を比較すると、新しい「DX320」のほうがより高音質を実現しているように見えますし、Android OSも新しくなっている分、汎用的な機能性も向上しているでしょう。これから新品で買うなら「DX320」が順当でしょう。

ただ、「DX300」は中古価格が「DX320」の新品よりも相当安いのであれば、現役で使えるDAPとしての機能・性能・音質に大きな不足があるとも思えず、予算や考え方にもよるでしょう。

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