HIFIMAN EF600 据え置き型のDAC/ヘッドホンアンプ 115,500円
HIFIMAN EF600は、2023年5月に発売された、デスクトップ型のDAC/ヘッドホンアンプで、AC電源専用の据え置き機です。2023年5月12日に発売されました。価格は115,500円(税込)。
EF600は、HIFIMANが独自に開発したR-2Rラダー方式DAC「ヒマラヤPro」を搭載しているのが最大の特徴。ヒマラヤProは、新開発のFPGAアルゴリズムと高精度抵抗の採用により、全高調波歪率-60dB 0.2%というハイスペックを達成し、R-2R DACチップの名品と言われる・PCM1704を上回る性能を実現したと謳っています。DACはオーバーサンプリングモード(OS)と、ノン・オーバーサンプリングモード(NOS)を選択可能。
また、EF600のヘッドホンアンプ部は最大5.12W/chものハイパワー出力を実現しています。これにより、あらゆるヘッドホンを余裕で駆動することができるとしています。
前面にはXLR 4pinバランス/6.3mm標準ヘッドホン出力、背面にはXLRバランス/RCAアンバランス出力を搭載しています。入力端子には、USB-Bや同軸デジタル、XLRバランス/RCAアンバランスを搭載。
さらに、EF600はQCC5124 Bluetoothモジュールの内蔵によりBluetooth接続にも対応しています。これにより、スマートホンやタブレットなどのBluetoothデバイスからワイヤレスで音楽を再生することができます。
ヘッドホンスタンドとしても使用可能なバウハウス型デザインであることが外観上の大きな特徴になっています。また、占有面積を抑えつつ実用性も備えているという便利さもポイントです。
EF600は、高音質と高出力を実現したデスクトップ型のDAC/ヘッドホンアンプです。ハイエンドなヘッドホンオーディオシステムをお探しの方に最適です。
【製品仕様】
■SN比:118dB
■THD+N (ラインアウト):0.0014%
■チャンネルセパレーション:131+/-3dB
■最大出力:5.12W/ch
■サイズ:165mm(L)×104mm(W)×283mm(H)
■SN比:118dB
■THD+N (ラインアウト):0.0014%
■チャンネルセパレーション:131+/-3dB
■最大出力:5.12W/ch
■サイズ:165mm(L)×104mm(W)×283mm(H)
R-2Rラダー方式DACとHIFIMAN
R-2Rラダー方式DACは、抵抗を組み合わせてDA変換を行う方式です。デジタル信号を抵抗で重み付けすることで、アナログ信号を出力します。この方式は、低音の力感に優れた実体感のある音質を実現できることが特徴です。また、回路構成が簡単で、コストを抑えやすいというメリットがあり、CD時代には主流でした。
ただし、R-2Rラダー方式DACには、いくつかの難しさもあります。1つは、抵抗精度の問題です。R-2Rラダー方式DACは、抵抗の精度が音質に大きく影響します。そのため、高精度の抵抗を使用する必要があります。また、R-2Rラダー方式DACは、電流が流れる抵抗が多くなるため、発熱量が多くなるという難しさもあります。
これらの難しさはCD時代はそうでもありませんでしたが、20bit、24bitと標準的なデジタル音源のビット数が多くなると等比級数的に困難が高まるため、20世紀の終わりごろに開発された24bit/96kHz対応のバーブラウン・PCM1704を最後に、既成のチップとしては姿を消しました。
2023年現在、R-2Rラダー方式DACは、ハイエンドオーディオ用途でいまでも一部で使用されています。デジタルオーディオの普及により、低価格で高性能なR-2Rラダー方式以外のDAC(ΔΣ(デルタ・シグマ)型など)が登場・普及していますが、R-2Rラダー方式DACは、その優れた音質から、ハイエンドオーディオユーザーに評価されているからです。
R-2Rラダー方式DACを採用するメーカーは今では多くありませんが、HIFIMANはその代表的なメーカーです。HIFIMANのR-2Rラダー方式DACは現在主流のDACとは異なる(といってもより自然でリアルに近いのはこちらというのがHIFIMANの見解でしょうが)音質・音調が支持されています。
HIFIMAN EF600 レビューサイト情報(海外)
HIFIMAN EF600 感想・レビュー(ツイッター)
HIFIMAN
ef600
これ値段バグってない?
とても良い pic.twitter.com/DNXdy3FwG8— ポタオデが好きなノルウェージャン (@Portableaudiotl) April 29, 2023
Hifiman 新しいDACAMP EF600とAUDIVINA DAPからのラインインで試聴しましたが、かなり音がなめらか。音に艶があってかなり良い。 https://t.co/3Ms8Sf6JVJ
まったく話題にあがってないHIFIMAN EF600はヘッドホン端子がXLR4ピンと標準フォンだけという割り切りっぷり
入出力は前作から増えアンプとしても使えるように。電源は110Vなので昇圧トランスが必要
ヘッドホン置きにもなる… https://t.co/00MJOA6Ig1
HIFIMAN EF600
SENNHEISER HD 820待望のEF600が届きました。ヘッドホンスタンドを兼ねた縦型の造形は好み。音はこれからですが、とりあえずパワーがありすぎてハイゲインは使わないかなと。 https://t.co/bW7wxL8fVI
HIFIMAN EF600
HIFIMAN HE6se V2EF600のBluetooth(LDAC)接続を試してみました。HE6seってこんな良い音だったのかと。Apple MusicはBluetoothで十分かも。 https://t.co/FtgyYaZU3i
HIFIMAN EF600 各種レビューから読み取れる傾向
先行して発売されている海外でのレビューをもとに分析してみると、EF600は、他のDAC/アンプよりもすべての楽器がよりリアルに、より豊かに聞こえたと述べています。また、QobuzをUSBケーブルでストリーミングしたときにも、同様に満足したとのことです。
EF600は、Low Gain NOSモードを使用すると、他のDACよりも豊かで重厚な音がします。また、デジタルソースではないような音がします。OSモードでは、より明るい音だとのこと。NOSモードのような豊かさはありませんが、中音域が重いヘッドホンで使用すると良いかもしれませんとのこと。
EF600は、NOSモードで使用すると、ソリッドステートアンプのような力強さとディテール、真空管アンプのような豊かさを実現しているといいます。音質的にはやはりR-2Rラダー方式DACの特徴やメリットが前面に出てきているようです。そのうえでOSモードとNOSモードで音調を変えられるのも良い点だと思われます。
この価格でこの性能は、他に類を見ないこの価格帯で、これだけの性能を実現している製品は他にはないというほど、コスパ面も評価されています。
EF600は、同社のHE1000 V2 Stealthヘッドホンにぴったりと収まるとのこと。音質的マッチングやスタンドとしての実用性、見た目からもHIFIMANの平面駆動型ヘッドホンとの組み合わせがベストのようです。
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