STAX SR-X9000 新フラッグシップイヤースピーカー
STAX(スタックス)は、静電型ヘッドホン(同社ではイヤースピーカーと呼称)「SR-X9000」を10月8日より発売しました。価格は69.3万円。
従来機・SR-009Sとの違いも交えたSR-X9000の内容・特徴
固定電極に金属メッシュを採用
2018年6月に発売された「SR-009S」に置き換わる新たなブランドフラッグシップモデル。1970年に発売されたSR-Xを始祖とする新設計の最高級機という意味がモデル名に入っているXに込められています。「SR-009S」とは異なり、固定電極に金属メッシュを採用しているのも特徴。
SR-Xは固定電極に金属メッシュを採用した初めての製品で、1975年のマーク3まで続いた後、1993年のSR-Ωに固定電極に金属メッシュを採用したところで、固定電極に金属メッシュを採用するスタックス製品の系譜は途切れていましたが、今回、復活。
「SR-X9000」では新開発の固定電極を搭載し、さらなる高音質を追求。
固定電極「MLER-3」を搭載
009S搭載の多層固定電極「MLER-2」をアップデートし、大型金属メッシュを組み合わせた4層構造の固定電極「MLER-3」を搭載。開口部がきめ細かい金属メッシュを採用しているのも特徴。
金属メッシュは振動膜に最も近い場所にあり、そこに同じステンレススチール素材の固定電極パーツを3枚重ねた合計4層を一体化。MLER-3の固定電極と振動膜との間隔は、SR-009sと同じく各0.5mm。
全体をSR-009sと同様の金メッキ処理を施すことで、SR-X9000の固定電極は高い制振性も獲得しています。
振動膜面積は「SR-009S」比で20%の大口径化
振動膜には、厚さは1000分の1mm~2mmと極薄のスーパーエンプラフィルム(スーパー・エンジニアリング・プラスチックと呼ばれる超極薄の高分子フィルム)によるダイヤフラムを採用。振動膜面積は「SR-009S」比で20%の大口径化に成功。従来以上の広大な音場再現性に寄与しています。
ガードメッシュも改良
ダイレクトな反射を多く発生させるガードメッシュ(ハウジング外側の防塵用の金属メッシュ)も改良。X9000では、発音体とガードメッシュとの隙間の高さを変えるために前後で高さの違う支柱構造を採用。平行面を防ぐことで音の反射角をコントロール。スムーズな音波の流れを実現しています。
装着安定性を改善
ステンレス製のアークASSY(頭頂への装着アッセンブリー)を引き続き採用。「SR-009S」よりもひねりやねじりへの耐性を上げ、より安定感のあるリスニング・フィットを目指しています。直に頭部に触れるヘッドパッド部分には本革を使用。位置は10段階のクリック機構を持つアジャスターで調節できます。イヤーパッドは、通気性と柔軟性に優れた本革(羊皮)を採用。
ケーブルの着脱が可能に
専用ケーブルの着脱が可能に。「SR-009s」ではケーブルが本体に固定されているため着脱ができませんでした。ケーブルの着脱ができるのは「SR-L700mk2」と「SR-L500mk2」に次いでスタックスでは3モデル目です。
「SR-X9000」には1.5mと2.5mの専用ケーブルが付属。ケーブルは高純度6N無酸素銅(φ0.14×3)+銀メッキ軟銅線(φ0.08×9)のハイブリッド構造。
本体重量は「SR-009s」よりも9g軽く
再生周波数帯域は5Hz~42kHzで、静電容量は110pF(附属ケーブル含む)。インピーダンスは145kΩ(10kHz/2.5m附属ケーブル含む)。音圧感度は100dB(100Vr.m.s.入力/1kHz)。バイアス電圧はDC580V。本体重量は432g。桐材を用いた収納ケースも付属。本体重量は「SR-009s」よりも9g軽くなっています。
SR-X9000のレビュー情報
SR-X9000のレビュー・感想(ツイッターから)
AV WATCHにSR-X9000のレビューが来てますけど、あの媒体でSR-009Sと僅差、か……
初代Ωに関する情報で以前気になったものがあって、もしかするとこれがSTAXのブレイクスルーになるかもと少し期待していたのですが、現… https://t.co/kalH78AgFm
STAX SR-X9000開封。 https://t.co/ePfL67M3Mz
SR-009は、あらゆる音の音圧が一緒な感じだけれど、SR-X9000は濃淡というか奥行きっぽい表現が一番の違いなのかな。やっぱり家で使わないとわかりにくいこともあるよね。まあしばらくはバーンインしないと。
SR-X9000はフラグシップだからといって、ドライバーもT8000である必要はなさそうですね。あえてソリッドステートに行くのもアリですね。というかそっちのほうが性能を生かせるのでは・・・。
SR-X9000を試聴するなら、できるだけたくさんの音源を聞いたほうがいい気がした。あとはドライバーの比較も。
やっぱりSR-X9000の桐箱、SR-Ωベースなのね。色は違うけれど。
009sとの差を僅差という表現が多様されていますが、同族なのでベースが共通しているという意味ではないかと。そのうえで音の違いをうまく言葉にしきれていない印象を持ちました。
【レビュー】STAX“頂点を極めた”驚異の静電型ヘッドフ… https://t.co/FbTJmm8vFt
ちなみに昨日SR-X9000を試聴したときは、ドライバーの相性比較しtのだけれど、個人的には700S、T8000、700Sが好みの順でした。T8000はとても安牌な選択かと。
まずいな。音圧が控えめなこともあって、ボリューム・実際の音量もかなり高めに聞いてしまう。
#SR-X9000
SR-X9000の真骨頂は・・・ひょっとしたら小さい音の表現が秀逸なこと?
ダイナミック型だとうまく表現されてなかったことに気づく・・・。
でもこれ、試聴会じゃ多分わからないポイントだな・・・。
#SR-9000
SR-X9000良かったけどアンプが問題なんだよな〜
SR-X9000のバーンイン15時間経過。高域が少し伸びてきた気がする。
やっぱりSR-X9000のジャンルはオールマイティだなあ。特に苦手なジャンルはない。クラシックやジャズはこれまでんも十八番だったけれど、009以降は特に苦手はないな。
やっぱり音の悪い音源はSR-X9000でもどうにもならない。
@momocat51235010 やはりSR-X9000良かったですが、SRM-T8000が必要になると感じました。個人的には、手持ちのヘッドホンに足りない所を埋める、Edition 8 EXが気になりました。緊張感のある低音だと… https://t.co/vljA38ECTC
STAX SR-X9000 レビュー情報から読み取れる傾向
「SR-009s」でもヘッドホンとして最高クラスの高音質と評されている、まさに世界的なヘッドホンの最高峰でした。
「SR-X9000」のレビュー記事でも「SR-009s」との比較も含めた試聴となることが多いようです。
その結果は、「SR-X9000」のほうが優れている、上であるという大方の予想通りのものでがあるようです。具体的には音の緻密さ、精確性、音場空間の広さといった項目で優れるようです。低音の伸びや制動感も上回っているようです。静電型ヘッドホンの弱点とも言われる、音の迫力の面でも良好なようです。
ただ、これらの差はわずかであり、「SR-009s」のほうがいい意味で柔らかさや開放感があるとも言え、「SR-009s」を好むユーザーもいそうな感じです。「SR-X9000」はいわゆるオーディオ的な再現性を高度に追求している面もあり、「SR-009s」でも十分に自然な描写力で音楽を表現できているようです。
なお、以上の傾向は大手ニュースサイトのレビューをもとに考察したもので、個人ブログでのレビューだとまた異なる感想を持つ人がいることも考えられます。
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